第5回「平和主義」
2010年8月23日
 平和主義は基本的人権の尊重、国民主権とともに日本国憲法の三大原理の一つとされます。
 日本は、第二次世界大戦において、他の国ぐにの多数の人々を殺し、莫大な被害をあたえ、いっぽうで広島・長崎に原子爆弾を投下されるなどの災禍に見舞われ、1945年に敗戦をむかえました。その反省のうえに、日本国憲法第9条では「戦争放棄」「戦力の不保持」「交戦権の否認」が定められました。その徹底した平和主義の規定は世界でも初めてのことでした。
 なお、日本国憲法制定後、アメリカを中心とする西側陣営と、ソ連を中心とする東側陣営が対立する冷戦が始まり、日本は西側陣営に組み込まれました。そして警察予備隊がつくられ、それが自衛隊に改編されました。自衛隊は憲法に違反するという判例や学説がありますが、政府は「自衛のための必要最小限度の実力は戦力にあたらない」と解釈してきました。憲法は政府や国会議員などが守らなければならないものとして定められており(日本国憲法第99条)、国民は主権者として憲法の平和主義についても考え行動していくことが期待されます。


 
【「平和主義」を理解するために有益なページ】
「『戦争放棄』の理由」(伊藤真) 「攻められたらどうするの?」(伊藤真)
「国民主権と象徴天皇制」(水島朝穂)   
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