第2回「立憲主義」
2010年8月2日
  政治を行う者がその権力をかってに用いて国民を不幸にすることがないように、憲法にもとづいて政治を行わなければならないという原則を立憲主義とよびます。
近代以前のヨーロッパでは、国王や貴族たちが、生まれや身分にもとづいて権力を独占していましたが、やがて支配者たちの専制政治への不満が高まり、アメリカの独立と建国、フランス革命などの市民革命が起こりました。そして、権力をもち政治を行う人々が厳重に守るべき原理として、ふつうの法律とは区別される憲法という国の最高の法が定められるようになりました。
1889年に日本でも大日本帝国憲法(明治憲法)が発布されましたが、そこでは天皇は神聖で侵すことができないものとされ、国民の権利も制限されました。したがって、そこではかたちだけの立憲主義が実現したにすぎませんでした。こんにちの日本国憲法は国のあらゆるきまりのなかで最高の地位にあり、憲法に違反する法律や命令、国の行為は効力をもたない(日本国憲法第98条1項)、とされます。憲法は、一人ひとりの自由・人権を守るために、政府や国会議員などが守らなければならない(日本国憲法第99条)ものなのです。
 
【「立憲主義」を理解するために有益なページ】
「守らなくてはならないのは誰?」(伊藤真) 「立憲主義って何だろう?」(伊藤真)
「法の視点から『いま』を診る」(水島朝穂)   
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