国民は自衛隊をどう捉えているのでしょうか。朝日聞の憲法世論調査(調査2018年3月14日〜4月25日、記事掲載5月2日〉による自衛隊に関する回答の一部です。
◆あなたは、いまの自衛隊は、憲法に違反していると思いますか。違反していないと思いますか。
違反している23
違反していない65
その他・答えない12
◆安倍首相は、憲法9条の1項と2項をそのままにして、新たに自衛隊の存在を明記する憲法改正案を提案しています。あなたは、こうした9条の改正に賛成ですか。反対ですか。(数字は%)
賛成39
反対53
その他・答えない8
◇(「賛成」と答えた39%の人に)それはどうしてですか。
自衛隊を憲法に明記することで、自衛隊が海外で活動しやすくなるから47〈18〉
自衛隊は憲法に違反しているという疑いがなくなるから30〈12〉
自衛隊員が今より誇りを持てるようになるから19〈7〉
その他・答えない4〈2〉
◇(「反対」と答えた53%の人に)それはどうしてですか。
自衛隊を憲法に明記することで、自衛隊の海外活動が拡大するおそれがあるから59〈31〉
政府はこれまでも自衛隊は合憲としており、変える必要がないから30〈16〉
戦力の不保持をうたった2項を削除するべきだから7〈4〉
その他・答えない4〈2〉
自衛隊の合違憲性を問う場合、その実態がどうなっているかを正確に理解する必要があります。
自衛隊の実態をあきらかし書物は多く世に出てきましたが、自衛隊は変貌を遂げています。当特集は、自衛隊の実像を多面的に明らかにすることを目的としたものです。
構成は以下の通りです。
「旧軍と自衛隊 シリビアンコントロールの視点から」(纐纈厚・明治大学特任教授)
「防衛計画の大綱改定への動向」(大内要三・ジャーナリスト)
「防衛大学校の「教育」と人権侵害の実態」(佐藤博文・弁護士)
「現代の戦場経験から考える自衛隊の憲法明記問題」(清末愛砂・室蘭工業大学大学院准教授
自衛隊関連文献 解説・文献編「読書ノート・自衛隊」(小沢隆一・東京慈恵会医科大学教授)
「漫画に描かれた自衛隊」(澤藤大河・弁護士)
【書籍情報】日本民主法律家協会が発行する雑誌『法と民主主義』2018年7月号の特集。定価は1000円+税。
【関連書籍・論文】
自衛隊とその改編
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