北朝鮮の工作員たちが4人家族になりすまして韓国に潜入。スパイとして韓国の軍事機密を収集したり、韓国への脱北者を抹殺するなども役割を果たしていく。当初は隣に住む韓国人家族の生活を見て、資本主義に染まって堕落したものだと非難していたが、「家族」間の交流が深まる中で、やがて………。
そんな展開のドラマです。
コミカルな場面がふんだんに盛り込まれていて「楽しく」観れますが、こんにちの南北関係をめぐるシビアな現実が示され、考えさせられます。
鑑賞してみて特に感じたのは、住む国が違っても人間同士の触れ合いは、やがてお互いの認識や価値観の違いを確実に埋めていく、ということでした。日本国憲法は平和主義を掲げ、その実現のために諸外国の人々と友好関係を広げていくことの重要性を謳っています。日本人が、緊張関係が続く中国や韓国、そして北朝鮮の人々とも交流を広げていくことが、いよいよ大切な時期にきています。この映画は、そのことを改めて確認させてくれました。
【映画情報】
製作国:韓国
製作年:2013年
上映時間:100分
監督:イ・ジュヒョン
出演:キム・ユミ、チョン・ウ、ソン・ビョンホ、パク・ソヨン、ほか
*公式サイトはこちら(http://redfamily.gaga.ne.jp/)。
*10月4日より東京・新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。
<法学館憲法研究所事務局から>
「法学館憲法研究所報」9号に東アジアの友好関係構築について語った金英丸さんの講演録「歴史に向き合い平和を考える −日本国憲法と東アジアの平和」を収載していますので、ご案内します。
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