1789年の市民革命でフランスのルイ王朝は倒れましたが、新体制はなかなか安定せず、やがて新しい王政が成立することになりました。多くの人々はギリギリの生活が続き、ちょっとしたことからどん底の生活に突き落とされることになったり、犯罪に手を染めてしまう人も少なくありませんでした。やがて人々は本当の自由を求め、蜂起することになっていきます。
そのような時代のフランスの人々が描かれた映画です。
映画は、かつてパンを盗む罪を犯してしまった男の仮釈放後の生活と生き方を中心にしています。彼は人々の生活を守るために奮闘します。映画を観る者の多くは彼の生き方・姿勢を賞賛することになるのだと思います。
ただ、筆者としては、あの時代の民衆のたたかいの意義を再確認することが大事だと思いました。こんにちの社会は、近代市民革命と、その後の真の自由を求める民衆のたたかいによって築き上げられています。この映画での民衆蜂起もそのような脈絡の中で理解すべきだと思いました。
ミュージカルの名作「レ・ミゼラブル」の映画化です。演技や歌には迫力があり、人を引きつける映画です。
【映画情報】
監督:トム・フーパー
出演:ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ
2012年12月21日、日本で公開開始
公式サイトはこちら。
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