江戸時代中期に年貢の負担増に反対する郡上の農民たちの一揆を描いた映画です。多くの農民が、一揆を首謀すれば殺されることを覚悟の上、庄屋にくいさがり、藩主や将軍への直訴にも及ぶたたかいが展開されます。
こんにちでも権力者が庶民からより多くの税金をとろうと躍起ですが、振り返ってみれば、日本でも権力者の横暴への庶民の異議申し立て・抗議行動が各地で果敢に行われてきました。その歴史を掘り起こし、語り継ぐことの今日的意義は大きいでしょう。
この映画にも何千人というボランティアのエキストラが登場しています。このような映画づくり自体も意義深く思われます。
フランスやイギリスなどでの市民革命で中世の封建制度が打破され、権力を制限する規範として憲法が生まれてきたということを、あらためて語り広げる必要があると思いました。12月に行われることになった衆議院選挙でも、憲法に関わる各党の態度・政策も見極めて主権者国民は選挙権を行使したいものです。
【映画情報】
製作年:2000年
上映時間:112分
監督:神山征二郎
出演:緒形直人、岩崎ひろみ、古田新太、ほか
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