第二次世界大戦で敗北した日本は連合国軍の占領下におかれ、その総司令官であるダグラス・マッカーサーから民主化を求められることになりました。マッカーサーの考え方がこんにちの日本国憲法にも強く反映したことはよく知られるところです。
この映画は第二次大戦から朝鮮戦争にかけてのマッカーサーを描いたアメリカのドラマです。アジア太平洋戦争においては、当初日本軍が太平洋各地に攻勢に出ました。フィリピンで指揮をとっていたマッカーサーは一時オーストラリアに逃れることになりましたが、やがて反撃を開始します。日本がポツダム宣言を受け入れて降伏した後、マッカーサーは連合国軍総司令官として日本に駐留し、日本の民主化を進めます。やがて朝鮮戦争が始まると、マッカーサーはこの戦争でも指揮をとることになります。映画はルーズベルト大統領やその死後に大統領となったトルーマンとマッカーサーとの確執なども描きつつ、マッカーサーの軍人として生きた半生を讃える内容となっています。軍隊というものが当然の存在となっているアメリカの国民はこの映画を通して軍人の矜持を感じることになるのでしょうか。
映画では日本の幣原首相が憲法に戦争放棄・戦力不保持をマッカーサーに提案したシーンもあります。実際の史実がどうだったかはともかく、日本が平和憲法を制定するに至る歴史にも思いを馳せることになります。
【映画情報】
製作年:1977年
監督:ジョセフ・サージェント
出演:グレゴリー・ペック、ダン・オハーリヒー、ほか
上映時間:129分
*この映画のDVDはレンタルもされています。
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