東日本大震災での福島第一原発事故は、地震や津波によって日本の他の原発もいつ放射能漏れ事故を起こすかわからない、という恐怖心を人々に突きつけています。
故小松左京氏の小説にもとづいて1973年につくられたこの映画は、日本列島は地殻変動を起こしやすい地点にあり、沈没する恐れもあると予言しています。日本列島が沈没していく様子が迫力ある映像でえがかれています。
日本国憲法が戦力不保持を定めていることについて、外国からの攻撃に備え軍隊を持つよう憲法「改正」を求める意見がありますが、日本は他国からの攻撃よりも自然災害に見舞われる可能性の方がはるかに高いといえるでしょう。より備えるべきは、地震や津波への対策であり、もはや安全とはいえない原発への依存の脱却こそ緊急課題ではないでしょうか。この映画を観て、そのようなことをあらためて考えさせられることになりました。
【映画情報】
製作年:1973年
上映時間:140分
監督:森谷司郎
出演:藤岡弘、いしだあゆみ、小林桂樹、ほか
* 当研究所は、11月3日(木・祝)に、福島第一原発事故をもたらした東日本大震災の被災者支援や地域の復興について憲法の視点で考えるシンポジウムを開催します。ご案内します。こちら。
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