東日本大震災による福島第一原発事故に直面する中で、1986年に起こったチェルノブイリ原発事故のことがあらためて注目されています。この映画はチェルノブイリでの事故の被害の甚大さと恐ろしさ、それがいまなお深刻な問題となっていることをまざまざとみせつけるドキュメンタリーです。
事故によって付近に住んでいた人びとは多量の放射能を浴び、その地域の新生児の85%は何らかの障害を持って生まれています。その多くが生後まもなく世を去り、成長した子どもたちの多くがやがて癌に冒されています。そんな子どもたちの姿が次々と映し出され、いたたまれなくなります。いまそれが福島で再現させられることのないよう祈らずにはいられません。
チェルノブイリ・ハートとは"穴のあいた心臓"のことで、"生まれつき重度の疾患を持つ子供"を意味するそうです。原発に依存してきた社会を問い返す必要性を考えさせる映画です。
【映画情報】
2003年、アメリカで製作。監督はマリアン・デレオ。上映時間は61分。公式サイトはこちら。全国各地での上映スケジュールはこちら。
* 福島第一原発事故は東日本大震災がその原因となりました。当研究所は11月3日(木・祝)にシンポ「震災と憲法」を開催し、震災の被災者支援と復興について憲法の視点で検証します。こちら。ご案内します。
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