法学館憲法研究所は、憲法を系統的に研究し、個人の尊厳の実現をめざす非政府組織としての自由な研究機関です

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憲法情報Now<憲法関連書籍・論文>

 

書籍『誰かボクに、食べものちょうだい』

T・S


 貧困問題は、2008年年末の東京・日比谷公園の派遣村の報道により、一般にも知られるようになりました。2009年9月、厚生労働省は、貧困ライン以下の子どもが14.2%で、ひとり親世帯の場合では54.3%であることを初めて公開し、政府自身が日本に貧困問題があることを認めました。
 本書は、子どもに焦点を当て、2008年秋からから2010年3月までの取材と子どもの貧困に関する座談会をまとめたものです。保育園、小中学校、児童養護施設、高校の学費、高校生の生活などの場面で、信じられない状態におかれた子どもの有り様があります。本書の書名も小学四年生の男の子が、通りすがりの人に食べ物をねだった実話の言葉です。その背景には、失業、離婚、非正規雇用での低賃金など親の貧困があり、それが連鎖となって子どもに引き継がれます。
 また、経済面だけでなく、家庭内暴力や育児放棄などによって、子どもたちは精神面の問題を抱えたり、学力の不足により、さらに貧困から抜け出せない状態があります。
 本書は、貧困の連鎖を断ち切るためには、貧困は個人の責任ではなく、それは社会的に再生産されているということを明確にし、各分野にまたがる長期的展望と一貫性をもった政策が必要だと訴えます。
 また、子どもたちが貧困から乗り越えられるよう取り組んでいる人々や学校も紹介され、そこには人と人のつながりによる明るい道筋も感じさせられます。憲法25条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」ことを明記しており、その実現を求めていかなければなりません。

【書籍情報】 赤旗社会部「子どもと貧困」取材班 新日本出版社 2010年10月刊行 定価:本体1500円(税別)

<法学館憲法研究所事務局より>
以前当サイト「今週の一言」のページで、子どもの貧困問題について、「『子どもの貧困』シンポジウムにぜひご参加下さい」竪 十萌子さんを掲載しました。ご案内します。

 

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