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論文「普遍的な最低生活保障の不在と憲法25条」

H・O


 現代社会論などを研究する後藤道夫教授(都留文科大学)の論文で、月刊『日本の科学者』2010年2月号および書籍『憲法と現実政治』(2010年5月、本の泉社)に収載されたものです。
 「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」(憲法25条1項)
 国民一人ひとりには、単にその生存を維持する権利が保障されるのではなく、日本国憲法は、国民一人ひとりには人間たるに値する生活が保障されるべきとしています。ところが、こんにちの日本社会では、国民はその生存を維持する権利も保障されていません。後藤教授は生活保護、最低賃金、社会保険などの制度の全体構造とそれぞれの具体的な国民への適用状況などを示しながら、その問題点を指摘しています。
 1990年代頃からの新自由主義的な経済・社会政策の下で、生存の権利すら脅かされる人々が急増してきました。人々の貧困をふせぐセーフティネットの総合的構築には国家財政負担も懸念され、政権交代を果たした新政権もおよび腰に見えます。その背景には、いまなお貧困に喘ぐ人々に対して自業自得とする社会の見方が根強く残されている状況があるように思われます。憲法25条の趣旨を社会にどう具体化していくのかが、いよいよ重要課題になっていることを考えさせてくれる論文です。

【論文情報】
月刊『日本の科学者』2010年2月号および書籍『憲法と現実政治』(2010年5月、本の泉社)に収載。


*当研究所は昨年11月に公開研究会「現代の諸問題と憲法」を開催し、「現代の貧困―派遣村からみた日本社会」というテーマで湯浅誠さん(反貧困ネットワーク事務局長)に講演していただきました。その講演録を「法学館憲法研究所報」第3号【2010年7月】に収載しました。貧困問題の現場のリアルな状況とその背景などが語られていますので、ご案内します。

 

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