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論文「『地域主権改革』の基本問題」

T・S


 民主党は前自公政権との政策の違いをマニフェストで訴え、政権交代を実現しました。当時の熱気も冷め、鳩山政権は現実の政策実行段階では、党内外の様々な要因によって、マニフェスト通りの実行は思うにまかせない状態になっており、先の不透明感が漂っています。
 本論文は、白藤博行専修大学教授が鳩山政権の基本方針の一つの柱である「地域主権改革」を取り上げ、日本国憲法における地方自治・地方分権の視点から検証しています。
 政権交代によって、自公政権時代に設置された地方分権改革推進委員会は役割を終え、新たな地域主権戦略会議が設置されましたが、白藤教授は前者が策定した「地方分権改革」と後者の「地域主権改革」との連続性を指摘しています。そして、新自由主義改革・構造改革の一環として位置づけられた「地方分権改革」を、反新自由主義的選挙マニフェストを掲げた民主党がどこまで克服できるかが最重点の論点であるとしています。
 また、経団連を中心に唱えられている道州制は「究極の地方分権改革」のような言われ方もしますが、自治体の存在理由は、大規模な領域行政体における民主主義(制度)の機能の欠缺を補完するものであるから、道州制は憲法が保障する自治体の要素を喪失しているとし、憲法が保障する地方自治・地方分権とは無縁であると白藤教授はいいます。
 さらに、白藤教授は、民主党が「地域主権改革」といいながら、財界主導の「財政支出の総額抑制」の道州制が導入されることに警鐘を発し、財源保障のない事務権限委譲が小さな自治体の死滅させると予想します。
 この論考は、雑誌「法と民主主義」(発行:日本民主法律家協会)2010年1月号が組んだ特集「鳩山政権の政策と私たちの課題」に収載されました。ここには鳩山政権をどう検証・対峙していくか、多数の論文が収載されています。

*白藤教授には上記論文執筆後、当サイト「今週の一言」のページに「メタボ化する都市、飢餓化する地方 〜地方分権改革推進委員会・第1次勧告は出されたけれど〜」と題する、市民向けの文章を寄せていただきました。ご覧ください。

*白藤教授には、当研究所公開研究会「地方自治と憲法」(2月20日(土)18時〜、伊藤塾高田馬場校にて)で講演していただきます。こちら。多くの方々のご来場をお待ちしています。

 

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