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書籍「言葉と戦車を見すえて」

T・S

 2008年に亡くなった加藤周一氏の、1946年から2005年の間の論稿を小森陽一氏と成田龍一氏が編集しました。
 加藤さんは戦争中、医者として、東京空襲の被害の治療に従事し、戦後、幅広い分野で多彩な執筆活動を行うとともに、2004年には「九条の会」の立ち上げに参加し、憲法9条を守る運動を繰り広げ、護憲の世論形成に大きな影響を与えました。
 本書には、1968年8月、ソ連を中心としたワルシャワ条約機構軍によるチェコスロバキア侵攻の際に執筆した「言葉と戦車」、天皇制や戦中の知識人のあり方、日本文化の雑種性、憲法9条についての「また9条」「再説九条」と題した論稿が収載されています。
 「また9条」は2004年6月10日の「九条の会」のアピールの記者会見から1週間後に朝日新聞に掲載されたものです。9条の要請と日米安保条約の要請との矛盾について、いずれかを変える必要があり、見直されるべきは安保条約と明快にいいます。
 その翌年の「再説九条」は、「九条の会」が全国で3000に達した時期の論稿です。改憲か護憲で世論が二分され、9条については「改正」反対が半分以上であるにもかかわらず、議会やマスメディアでは、それがほとんど反映されていない状況を「正当な状態ではない」と指摘します。
 第一次世界大戦後、戦争を繰り返さないため、主要国は模索の末、国際連盟と不戦条約を成立させました。しかし、それは「失敗」しました。この国際社会の現実を加藤氏は二面的に見ます。一面で失敗であっても、他面では戦争を排除しようとする意志と、そのために国際機関を創り、それを強化・拡大していく世界の潮流があるといいます。
 その潮流から、原則として戦争の禁止を掲げる国連が誕生しました。そして、日本の平和憲法とその9条は国連憲章にあらわれた世界の潮流の先駆的表現であることを強調します。
 法学館憲法研究所は、加藤周一氏の呼びかけで、法学館憲法研究所双書『憲法9条新鮮感覚―日本・ドイツ学生対話』を刊行しました。死の直前に書かれた加藤氏の「はしがき」も収載されていますので、ご案内します。こちら

 加藤周一さんと当書籍については当ホームページ「今週の一言」の桜井均さん(元NHKエグゼクティブ・ディレクター)の講演会でのスピーチも、ご覧ください。

【書籍情報】加藤周一著 小森陽一 成田龍一編  ちくま学芸文庫 2009年8月刊 本体価格1400円+税


 

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