法学館憲法研究所は、憲法を系統的に研究し、個人の尊厳の実現をめざす非政府組織としての自由な研究機関です

法学館憲法研究所

Mail info@jicl.jp
 
今週の一言
憲法情報Now
 憲法をめぐる動向
 イベント情報
 憲法関連裁判情報
 シネマ・DE・憲法
 憲法関連書籍・論文
 ■今日は何の日?
憲法Voice
研究所・客員研究員紹介
中高生のための憲法教室

憲法文献データベース
日本国憲法全文
リンク集
 
事務局よりお知らせ
賛助会員案内
メールマガジン
ご意見フォーム
サイトマップ

憲法情報Now<憲法関連書籍・論文>

 

書籍『民衆から見た 罪と罰』

H・O

犯罪と刑罰は予め法律で定めなければなりません。この罪刑法定主義の考え方は近代憲法の重要な内容の一つあり、日本国憲法にも明記されています。しからば、どのようなことが罪になるのか、様々な罪のそれぞれに対してどのような罰が適切なのか、というと、そこにはいろいろな考え方があり、歴史的な変遷があります。裁判員制度が始まり、市民が刑事裁判に参加するにあたって、あらためて考えてみたいことです。
本書にはいろいろな時代と地域の民衆の犯罪観、刑罰観が紹介されていますが、ドストエフスキーの『罪と罰』、十辺舎一九の『東海道中膝栗毛』等々、実に多くの文学作品中の言葉が引用されています。著者の村井教授は著名な刑事法学者ですが、こんにちの刑法や刑事訴訟法などがどのような歴史的な文脈の中でできあがってきたのかを丹念に追ってこられたことがよく分かります(当研究所の浦部法穂顧問が『世界史の中の憲法』で憲法の基本原理の形成過程を歴史的に解明したことと通じるものがあると思います)。
犯罪行為に対する見方は人によって様々です。たとえば、貧しい庶民たちは同じような境遇の者の犯罪に比較的寛容だったと言えるかもしれません。貧しい庶民は支配者層よりもその犯罪が発生する背景にも注目することになります。
近現代は貧しい庶民が多かった中世の頃より中流層が増えましたが、いままた貧困問題が生じてきています。いまを生きる私たち一人ひとりが犯罪行為をどのようにとらえ、それに対する罰をどのように考えるのか。裁判員裁判時代に突入したいま、憲法に明記された「裁判を受ける権利」の趣旨とあわせて考えていきたいと思います。

【書籍情報】2005年、花伝社から刊行。定価(本体2400円+税)。著者は村井敏邦・龍谷大学法科大学院教授。

*当研究所公開講演会「治安政策と憲法」(7月25日(土)15時から、伊藤塾東京校にて)で村井教授が講演しますので、ご案内します。

*当サイトの憲法文献データベースでは「人身の自由」「適正手続」「裁判を受ける権利」など様々な分類ごとに検索できますので、ご案内します。

 

[今週の一言][憲法情報Now][中高生のための憲法教室][憲法文献データベース][事務局からのお知らせ]
[トップページ]