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特集「金融恐慌」(『季刊ピープルズ・プラン45号』所収)

H・T

 2009年2月に刊行された『季刊ピープルズ・プラン45号』に掲載された特集「日本金融恐慌―資本主義はどこへ行く? そして我々は?」をご紹介します。今起こっている金融恐慌と大不況は、1929年大恐慌に匹敵する出来事となる可能性もあります。この金融恐慌の現状を具体的に分析して私たちのオルタナティブを考える企画として組まれた特集です。本特集の所収論文は、以下のとおりです。

「サブプライムローン危機の歴史的意味」 本山美彦(大阪産業大学)
 
 米保険最大手のAIGを例に引用しつつ、、「サブプライムローン問題の歴史的意味は、金融の安全を保証する保険機関ですら投機に走り、自滅したことに集約される。資本主義の根幹である信用が自壊したのである」と指摘しています。さらに、「いま、米国で起こっていることは、闇の金融機関の崩壊現象である。‥‥金は闇の金融機関に集中するようになっていた」と、新聞、テレビでは触れられていない危機の実態に言及しています。筆者は、今行われているシステム改革では恐慌の到来に間に合わないだろうという立場を採っています。

「日本:働く人びとを襲う金融危機と大不況 白川真澄(ピープルズ・プラン編集長)

 今回の金融危機は、マネーゲームが主導する金融資本主義の歴史的破綻を明確に告げており、労働者の雇用や貧困者の生活を無慈悲に破壊する暴力性となって現れているにもかかわらず、麻生政権の対策はこの人たちへの支援が中途半端で後回しになっていると批判しています。そして、人々の最大の関心である雇用と生活の不安を解消するためのより抜本的な施策を提案しています。今や内需中心型の経済への転換の必要性は多くの論者が唱えるに至っていますが、筆者はそれを、地域循環型の経済を発展させることによって実現させることを訴えている点も注目されます。

「グローバル資本主義の金融危機と労働力支配」 小倉利丸(富山大学)

 筆者は、今回のアメリカの危機が住宅と自動車に集中的に現われたことに特別な意味を見出しています。居住は基本的な人権であり、所得のあるなしに関わらずすべての人々に快適な住環境が保障されるべきだとの立場です。一方、自動車の危機については、自動車は資本が生み出した欲望の典型であり、自動車への拒否を射程に入れたライフスタイルの革命を展望しています。

「座談会 金融資本主義に対するオルタナティブを考える」 田中優(「未来バンク」編集長) 疋田美津子(「APLA」共同代表) 武藤一羊(PP研運営委員) 白川真澄(PP編集長)

 「一国でも世界でも、人々が十分食べ、暮らしていけるだけの生産物やサービスは十分供給できる。なのに家も金も食うものもなく街頭に放り出されるデタラメがまかりとおる制度自身が変なのではないか」という率直な疑問から、ブレトン・ウッズ体制に代わる連帯経済の具体像が語られています。

 他に、今話題の「国際連帯税(通過取引税)」「国際通貨取引税」に関する論文等が掲載されており、注目されます。

【書籍情報】『季刊ピープルズ・プラン45号』2009年2月15日刊行 ピープルズ・プラン研究所発行 定価:本体1,300円+税)

 

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