法学館憲法研究所は、憲法を系統的に研究し、個人の尊厳の実現をめざす非政府組織としての自由な研究機関です

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憲法情報Now<憲法関連書籍・論文>

 

論文「裁判員制度導入までに確認しておきたいこと」

H・O

 刑法学者である中山研一氏が、岩波書店「世界」2009年4月号で、裁判員制度に対する各界の動向・経緯を分析しつつ、導入後の展望と課題を問題提起しています。「憲法論との関係」にも言及しています。
 最高裁判所や法務省、その意向を受けた政権政党は当初国民の司法への参加に消極的でした。日本の刑事司法に特別な不都合はないという認識があったからです。ところが、制度づくりの議論の中で国民の司法参加を積極的に推進するようになりました。中山氏は国民の司法への参加の趣旨についての議論が“司法の民主化”ではなく、“司法への国民の信頼の増進”に変化していったと分析しています。そして、従来の刑事司法に特別な不都合はないと考える立場からは、国民の裁判への参加にあたっては現在の刑事裁判の弊害や矛盾が表面化されないよう気を配ることが当然に予想され、冤罪や自白調書裁判などから脱却して日本の刑事裁判を見直していく課題が遠のく危険があると警鐘を発します。
 なお、中山氏は最高裁判所や法務省の立場と符合する見解が憲法論としても展開されていることに着目し、司法への国民参加の憲法的意義についての研究と提言を期待しています。
 中山氏は、官僚裁判、調書裁判、密室捜査などによって冤罪が生まれている刑事司法が裁判員裁判によって変わっていく可能性を否定していません。しかし、そのためには設計された裁判員制度の問題点や狙いを理解しておく必要があるとし、市民への期待を述べています。刑事裁判の現状をどう見るか、そもそも刑事裁判の意義は何かを学び広げることがやはり重要だと、あらためて感じることになりました。

 法学館憲法研究所は下記の通り「公開研究会」を開催します。研究会ではありますが、市民とともに、市民の立場で学び語り合う場ですので、多くの方々にご参加いただきたいと思います。

公開研究会「裁判員制度と憲法」

日 時:4月4日(土)午後3時〜5時半
会 場:伊藤塾東京校
内 容:講演「裁判員制度と憲法」四宮啓氏(弁護士)
    コメント(日本国憲法が想定する裁判制度のあり方)浦部法穂氏
    討論
参加費:1,000円(法学館憲法研究所賛助会員、学生、伊藤塾塾生は500円)
主 催:法学館憲法研究所
詳しくはこちら


*「裁判を受ける権利」や「司法権」に関わる書籍・論文を当サイトの「憲法文献データベース」で検索できますので、ご案内します。

 

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