法学館憲法研究所は、憲法を系統的に研究し、個人の尊厳の実現をめざす非政府組織としての自由な研究機関です

法学館憲法研究所

Mail info@jicl.jp
 
今週の一言
憲法情報Now
 憲法をめぐる動向
 イベント情報
 憲法関連裁判情報
 シネマ・DE・憲法
 憲法関連書籍・論文
 ■今日は何の日?
憲法Voice
研究所・客員研究員紹介
中高生のための憲法教室

憲法文献データベース
日本国憲法全文
リンク集
 
事務局よりお知らせ
賛助会員案内
メールマガジン
ご意見フォーム
サイトマップ

憲法情報Now<憲法関連書籍・論文>

 

インタビュー「ほんとうの『安全保障』とは何か」

H・O

当研究所主席客員研究員である浦部法穂教授のインタビュー記事です。雑誌「世界」2003年12月号に掲載されたものです。
浦部教授は、従来「安全保障」と言えば「軍備を充実させる」ことばかりが語られてきたが、憲法学は「国の安全保障」ではなく、「一人ひとりの安全保障」を考えていく必要があると説いています。ちょうどその年に「有事法制」が成立しましたが、その際「戦争への備えを急ぐべき」といった主張が強くなっていました。浦部教授はそうした状況に対して、阪神・淡路大震災の時の体験と当時の状況を振り返りながら、地震など自然災害への「備え」の重要性を強調しながら訴えているのです。
浦部教授が強調することとして、「トータルとしての国民」ではなく、「顔の見える一人ひとりの人間」が守られる必要性があります。阪神・淡路大震災の時、「家族を失い、住む家を失った被災者が、とりあえず最低限生活できるようにする当座の措置すら、・・・法律上そうなっていないとか前例がないとかで、『できない』といわれたのです」と述べ、「一人ひとりの人間を大事にする」という発想の欠落を指摘しています。そして、被災者に対する公的支援よりも「自己責任」という考え方が志向された風潮に警告を発しています。
人類は近代市民革命によって一人ひとりが個人として尊重されるという考え方を制度化し、それが憲法に謳われるようになりました。そして、「個人の尊重」の考え方をさらに発展させ、広めてきました。これをさらに進めるのか、後退させるのかが問われているのだろうと思います。
浦部教授による連続講座「世界史の中の憲法」で多くの方々とともに憲法の考え方を学び、語り広げていきたいと思います。

論文情報:雑誌「世界」(岩波書店)2003年12月号所収。

 

[今週の一言][憲法情報Now][中高生のための憲法教室][憲法文献データベース][事務局からのお知らせ]
[トップページ]