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論文「近代憲法と現代憲法」

当研究所の主席客員研究員である、浦部法穂教授の論文です。
この論文は、封建社会における農民と領主の関係、絶対王政による支配、農民の反乱やブルジョアジーの台頭などを概観しつつ、近代市民革命によって近代憲法が生まれた経過を整理しています。そして、人権保障、権力分立、国民主権が近代憲法の基本的原理となった背景を解き明かしています。
この論文はまた、近代憲法のもとで資本主義経済が定着したこと、やがて資本の集中がすすみ、労働者階級が台頭する中で、近代憲法の原理に修正が施されるようになり、現代憲法が形成された経過を振り返っています。すなわち、ブルジョアジーが「国家からの自由」を求め、国家が「消極国家」であった時代がやがて変容し、労働者階級などが「国家による保障」を求め、国家が「積極国家」に転換するようになったということです。
浦部教授はこのような世界史的な流れの中で、今日の先進諸国における憲法の原理である、人権保障、権力分立、国民主権のあり様について問題提起しています。人権保障、権力分立、国民主権のあり方とその意味について、近代市民社会成立期から今日に至る推移を辿りながら、民衆の要求・運動と資本主義国家の対応の緊張関係を指摘しています。行政権が肥大化する中でのそれをコントロールする立法や司法のあり方についての今日的課題なども提起しています。

この論文は1988年のものです。その後東西冷戦構造が崩壊し、日本においても経済・政治の激動が続いています。近く開講となる連続講座「世界史の中の憲法」では浦部教授がこれらの歴史的な経過も踏まえてお話をしてくださるものと期待されます。

論文情報:杉原泰雄編『講座・憲法学の基礎5』(1988年、勁草書房)所収。

 

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