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論文「いま、子どもたちが憲法と出会う学びをつくるということ」

H・T記

 雑誌「クレスコ」の特集「子どもたちとともに憲法を学ぶ」の中で、久保田貢さん(愛知県立大学教員)が、子どもたちに憲法についての学びの場を広げることの大切さを書いておれらます。久保田さんは、まず、今の憲法「改正」の動向について、社会権条項を中心にポイントを簡潔に整理しておられます。
 
 自民党の現段階の改憲案は、9条と96条に焦点が絞られています。96条の改正のための手続条項を緩和すれば、その後は自民党が考えている「改正」が容易に実現できるようになるからです。久保田さんは、自民党には、新自由主義に適合した国づくりのために、生存権を規定する25条など福祉国家を目指す条文は廃棄していくという構想があると指摘されます。福祉領域は、個人の自助領域にゆだね、市場として開拓するために、25条、26条(教育を受ける権利)、27条・28条(労働者の権利)を骨抜きにし、ついには無きものにしようという構想です。これに対抗してこれらの社会権を守る運動は、戦争国家への道を阻止する運動でもあると述べておられます。

 久保田さんは、このような情勢において、「学びあい」の楽しさを知ることのできる場である学校において、どのようにして子どもたちに憲法についての学ぶ場を広げていけばよいか、いくつかの視点を挙げておられます。例えば、(1)労働にかかわる権利については、プロ野球労組のストライキや「マクドナルド」「すき家」の労組設立を話題にすること。(2)テレビで親しむことができる太田光(爆笑問題)の憲法論、宮崎あおい(ドラマ「純情きらり」主役)の護憲論など。宮崎さんは、最近の雑誌で「私は戦争をしたくないからこの憲法を変えることには反対。でも、そのために私には何ができるんだろう?って考えるようになったんです」と述べています。(3)映画の題材として、「ALWAYS3丁目の夕日」「フラガール」・「地下鉄に乗って」。

 このように、身近な具体例が豊富に記されていますので、一般の方が子どもたちと共に憲法を学ぶ際にも大変参考になるでしょう。
 なお、久保田さんは当ホームページの「今週の一言」にも登場していただいています(「ちゃんと知りたい!日本の戦争」)。

特集「子どもたちとともに憲法を学ぶ」には上記のほかに次のような記事も掲載されています。
・ロングインタビュー「憲法について、いま、どうしても伝えたいこと」(井上ひさし)
・本との対話「憲法9条の語り方」(佐高信)


論文情報:月刊「クレスコ」2007年1月号(発行:大月書店、定価476円)所収。

 

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