法学館憲法研究所は、憲法を系統的に研究し、個人の尊厳の実現をめざす非政府組織としての自由な研究機関です

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映画『帝銀事件 死刑囚』


                              
H・O

1948年、帝国銀行椎名町支店に東京都の腕章をした男が現れ、「近くに集団赤痢が発生したため、この予防薬を飲んで下さい。進駐軍の命令です」と言って行員等に薬を飲ませて12人を殺し、現金を奪う事件が発生しました。警察は犯人が毒物について深い知識と経験を持っていることに注目し、戦時中中国で毒物の人体実験を行っていた七三一部隊関係者の捜査をすすめました。ところが、当時アメリカはソ連に対抗するため、七三一部隊を温存しており、その実態が暴かれることを防ぐ立場から、警察の捜査に干渉しました。そのような中で画家・平沢貞道さんが逮捕されました。犯行を否認していた平沢さんは過酷な取調べの結果いったん「自供」してしまいました。何度も自殺未遂をはかり、精神的な異常をきたす中での「自供」だったかもしれません。平沢さんは、裁判では無実を訴えましたが、一審・二審で死刑が言い渡され、上告も棄却され、1955年に死刑が確定しました。平沢さんは再審請求を繰り返しましたが、1987年に獄中で病死しました。
この映画は1964年に製作され、事件とその捜査と裁判の経過を追う内容となっています。
密室での過酷な取調べ、捜査・起訴を追認してしまう裁判所、マスコミ関係者の報道姿勢、容疑者=犯人と決めつけてしまう市民たち、死刑囚とその家族の無念、等々が描かれたこの映画も、裁判員裁判がはじまったいま、多くの人々に観てもらいたい作品です。

「疑わしきは被告人の利益に」という憲法の基本的考え方がいまこそ社会に広げられなければなりません。当研究所も協力して開設した「WEB市民の司法 −裁判に憲法を!」などでも語り合いたいと思います。

【映画情報】
1964年作品。109分。
監督:熊井啓。
キャスト:信欣三、高野由美、柳川慶子ほか

 
                              

 

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