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テレビドラマ『病院のチカラ〜星空ホスピタル』


                                                           
H.T.記

 医師の診察を受けても、どうも機械的で心が通わずもの足りないという経験をお持ちの方が少なくありません。また、医師不足など地域医療の危機も日ごとに切実な問題になってきています。このドラマは、「地域医療の現場に働く医師たちの人間ドラマ」です。

 主人公は、東京の病院・救命救急センターに勤務する外科手術の天才とも言える腕利きの若い医師栗原ともみ(菊川怜)。ともみはなぜか、患者や同僚たちに心を開かず、キャバクラでアルバイトなどもしています。そんなともみに、医師不足に苦しんでいるとある町の「堀田海岸病院」の院長・堀田(津川雅彦)が、自分の病院に来てほしいと懇願に来ます。ともみは高い年俸で、海岸病院に引き抜かれて行きます。そこは、星空のきれいな海辺のホスピタルでした。同僚となった医師たちは、ともみがなぜこんな田舎の病院に来たのか不思議がります。ともみには、年俸以外にも何か目的がありそうですが、明かそうとはしません。

 地域でただ一つのホスピタル。医師はともみが加わって4人らしいようす。いろいろな患者が飛び込んできます。ともみは専門以外のことも担当せざるをえません。集団食中毒の患者たち。産婦人科はないのに、ここで産みたいと訴える臨月の妊婦。末期の糖尿病患者。癌の疑いがありそうなのに検査を拒んでいる中年の男性(鹿賀丈史)。院長たちからは他の総合病院などへ搬送すべきだと勧められたりしますが、ともみは患者の気持ちを尊重して自分で治療します。そして、一人ひとりの患者の生命や気持ちに親身になって向き合おうとします。いつの間にか、患者とのコミュニケーション作りに苦闘しながらも全力投球しています。今、医師の教育の在り方が問題になっていますが、ドラマは一人の医師が本当のプロの医師として成長する姿を追っています。ともみがこの病院にやってきた「目的」とは何なのか? 最終回、生まれ変わるという「新しいともみ」の姿とは? それだけでなく、孤独感が増すこの時代、同じ人間同士として、心の通い合いを追求するヒューマニズムも見ものです。

 もっとも、医師個人の力には限りがあります。制作は、最近の医療制度が抱える現実を調査・取材して進められました。日本は世界有数の経済大国になり、医療技術も世界最高レベルです。しかし、私たちはその成果を享受し、恩恵を受けているのか? 医師不足、医師の偏在、病院減少など、憲法25条が保障する「健康で文化的な生活」が脅かされています。医師自身の過酷な勤務実態も問題になっています。これらの切実な現実を見つめ、考えさせてくれるドラマです。

【放送】NHK総合 毎週土曜日午後9:00〜9:58 4月21日(土)は第3回目
【脚本】矢島正雄 
【出演】菊川怜/筧利夫/鹿賀丈史/小嶺麗奈/津川雅彦

 
                                                           

 

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