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5.3憲法集会(東京臨海広域防災公園)開催さる

2017年5月15日


5.3憲法集会(東京臨海広域防災公園)
 2017年5月3日(水祝)東京臨海広域防災公園にて、5.3憲法集会実行委員会主催の「施行70年 いいね!日本国憲法−平和といのちと人権を!5.3憲法集会」が開催されました。様々な局面で憲法を蹂躙する政治が強行される中、日本国憲法の理念を尊重した政治を求める5万5千人(主催者発表)もの人びとが集い、会場を埋め尽くしました。
 まず、11時半から公園の一画で親子憲法ひろばが開催され、たくさんの子供たちが参加しました。平和を願う歌の合唱、憲法クイズ、太鼓づくりのワークショップ、デモの重要性を説いた紙芝居「おじいさんのできること」、柳条湖事件を描いた紙芝居「赤い夕陽」の鑑賞など盛りだくさんの内容でした。乳幼児連れでも安心して参加できるよう授乳ブースも用意されていました。
 ステージでは12時からプレコンサートが行われ会場は熱気に包まれました。
 開会のあいさつ後、最初に登壇したのは、ファッション評論家・シャンソン歌手のピーコさん。自民党の改憲草案の問題点を日本国憲法と比較して述べられ、これからもこのような発言をしていくとの決意を表明されました。
次に登壇した名古屋大学名誉教授・世界平和アピール7人委員会の池内了さんは、安倍政権が平和主義(憲法9条)と学問の自由(憲法23条)を公然と蹂躙する軍学共同の動きとそれに抗する運動についての報告をされました。軍学共同の予算は、2015年は3億円、2016年には6億円、2017年には110億円と膨らみ、本来文部科学省に配分されるべき研究費が削られている。各大学でこの制度を廃止させる運動を展開していくとのことです。
 次に登壇した劇作家・演出家の坂手洋二さんは、戦争体験者が少なくなってきている今、「正しいこと」を勇気をもって語り、想像力に訴えることが重要だと話されました。
 つづいて、映画「母の物語」や「望郷の鐘〜満蒙開拓団の落日」などの監督である山田火砂子さん(85歳)が登壇し、ご自身の戦争体験や戦争で子供を失った母の心情などを語り、「全国のお母さん、これから子供を産む世代の方々、子供を守るには戦争をしないことです、(今の)憲法を護ってください」と呼びかけました。
 政党あいさつでは、蓮舫民進党代表、志位和夫共産党委員長、森裕子自由党参議院議員、吉田忠智社民党党首、沖縄の風伊波洋一参議院議員が登壇しました。
 後半のスピーチでは、まず作家でクレヨンハウス主宰の落合恵子さんが登壇されました。辺野古・森友・福島・共謀罪・米艦防護など様々な問題について、私たちが抱く憤りと無念さと屈辱感を洗練された言葉で代弁されました。また、今は亡き先人の明言を紹介し、「あなたの祖父母や父や母。明言を残す人間ではなかったかもしれないけれどみんな信じていたはずです。戦争が終わってよかったと。戦争はもう二度と嫌だ。この憲法が大事だと信じていた祖父母や父や母の声をしっかり私たちは引き継いでいきましょう。私たちにとっての安全保障は、テロの標的となるかもしれない原発をなくすことです。私たちにとっての安全保障は、米軍基地をなくすことです。私たちにとっての安全保障は、主権在民、基本的人権、平和主義をさらに育てていくことです。それが私たちの考える安全保障なのです。」と熱く呼びかけました。
 次に登壇した伊藤真(弁護士・伊藤塾塾長・法学館憲法研究所所長)は、「一人一人のために国があるはずなのに一人一人が道具にされようとしている。こういう時代だからこそ、私たちの力で憲法の輝きを増していかなければならない。」そのためには、選挙を通じて政治を変える方法と司法を通じて声を上げていくという2つの方法があると述べました。
 また、違憲の既成事実が積み重ねられている現状について「この国は違憲の既成事実が支配する国ではありません。憲法という法が支配する国なのです。そのためには私たち市民の力で司法を支え変えていく必要があります。これまで市民の力で、この国の平和と人権、いのちを守り続けてきました。未来は決して誰かに与えられるものではありません。私たちが作り上げていかなければならないものです。これからの未来を灰色にしないために。私たちの子や孫たちが憲法施行80年、100年、それを平和の中で祝うことができるようなそんな未来を築き上げることが今を生きる私たちの責任です。」と述べました。
 次に登壇した植野妙実子さん(中央大学教授・憲法学)は、まず日本国憲法が長い間変えられずに私たちの生活を支えてきたという事実こそがこの憲法の正当性であると述べ、日本国憲法の原則や憲法価値の実現に重要なポイントをわかりやすくスピーチされました。
 次に登壇したのは、米軍基地反対運動に絡んで逮捕され、5か月にわたり勾留された沖縄平和運動センターの山城博治さん。「憲法を変えて戦争の道をまっしぐらに突き進む安倍を止めよう」「我々一人ひとりの暮らしを、我々一人ひとりの命を守るためにこそ政治はあるはずです。皆で頑張っていきましょう」と呼び掛けました。
 自身の裁判については行為の正当性、県民の思い、国民の平和への思いを訴えて必ずや政府・防衛局に打ち勝っていきたいと意気込みを述べました。辺野古新基地建設についても「護岸工事が始まったが、沖縄県民の心は折れることはない。県民は稲嶺名護市長、翁長知事と共に抗して行くでありましょうと力強く話されました。最後に「今こそ立ち上がろう」など2曲を歌い会場を大いに盛り上げました。
 特別ゲストとして登壇したのは、韓国の市民運動を牽引し朴槿恵大統領を退陣に導いた李泰鎬さん(朴槿恵退陣緊急国民行動、参与連帯政策委員長)。韓国の市民運動の経緯や心境を述べ、真の主権者になろうとする日本の市民にエールを送ってくださいました。
 最後に登壇された、共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会の米倉洋子さん(弁護士)は、共謀罪の内容や危険性、共謀罪法案の本質について、あまり議論されていない論点も含めわかりやすく簡潔に解説し、共謀罪法案を廃案に追い込みましょうと訴えました。

集会後のパレード
 クロージングコンサートが行われる中、パレードが行われ無事にイベントは閉幕となりました。5月の心地よい青空の下、一致団結して闘い続ける覚悟を決めた5万5千人。そして会場に集まれなかった志を同じくする多くの市民が、これからも憲法を壊す様々なたくらみに声を上げ行動していくでしょう。


 

 

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