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樹木を伐らないで!調布駅前広場(東京)から

2016年12月12日



石川康子さん(調布駅前南口広場 樹木を守る会)


調布駅前南口広場の樹木
 調布市は東京・新宿から京王線の特急で15分、人口20万ちょっとの郊外のまちです。セールスポイントは深大寺とそれにつながる広大な植物公園で、市も、緑深い、自然豊かなまちづくりを一貫して掲げてきました。調布駅前には大きな広場があり、昭和40年代に植樹されたという2000本の樹が生い茂り、30年ほど前には小さな森のようになって、木陰には木製のベンチやテーブルまで配置された市民の憩いの場となっていました。一画にはタコの形の滑り台が人気の公園があり、子どもたちの歓声が響いていました。
 20年ほど前に、京王線の地下化計画が具体化し、2004年から工事が始まりました。都心とベッドタウンを結ぶ路線の本数は増える一方で、街は京王線によって南北に分断され、「開かずの踏み切り」に悩む市民にとって京王線の地下化は待ちに待った朗報でした。
 しかしその計画は、駅前広場をこれまでの「公園」から「交通結節点」に切り替えることを前提としたものでした。安藤忠雄建築事務所に依頼したイメージ図に基づいて市が提示する「完成予想図」には、緑のマークが配置されていたし、説明会ごとに出される市民の樹木保存の要請に対し、市は常に「できるだけ保存する」と答えていましたので、市民は緑が保存されるものと安心していました。
 ところが今年になって、市から「広場の樹木は原則すべて撤去」という方針が示されたのです。市議会への説明は2月、市民への説明会で公表されたのは6月8日でした。
 その理由は、3年前に突然浮上した「地下駐輪場建設」でした。国と都から莫大な助成金をもらって「タコ公園」の地下に駐輪場を作るというのです。これには議会でも異論が出て、予算審議では「駐輪場建設費」を除いて承認という異例の事態となりました。
 問題となったのは、通常なら京王電鉄の負担で線路跡地に作らせるべきものに、19億円という巨額の費用をかけるのはおかしい、地下に入れるだけでも大変なのに、駅にもつながっておらず、通勤客の利便性がない、まして市がいう「放置自転車の解消」にはならないなどでした。
 そこで市は、住民アンケーを行い、大多数が賛成している、また地元の自治会も樹木の伐採について同意したとして、議会を説得し、地下駐輪場のための補正予算を承認させました。
 この経過について市民は十分な情報を得ていませんでした。それが明らかになったのは、「完成予想図」をみて樹木が伐られるのではないかと不安を抱いた一人の市民が市議会に陳情書を出したことからでした。議会は、予算を承認しているので、当然これを不採択にしました。
 そこでこの方が、地元の自治会長さん2人と共に署名運運動を始めたのです。行政が議会に対し「地元自治会の了承を得ている」と説明していたのは実は嘘だったということもこの時点で判明しました。

樹木を守る会の署名活動
 この運動を市内のいくつかの市民グループが知り、「調布駅南口広場樹木を守る会」を立ち上げ、樹木保存の署名運動を始めました。
 行政側は、初めは「計画は変更できない」の一点張りでしたが、数ヶ月で12000を超える署名が集まり、議会の中でも議論が再燃したことから、やっと広場内に11本を残すという譲歩をしました。2000本を超す樹木のうち、残存しているのが99本だったというのも驚きでしたが、たった11本では駅前広場の面影もなくなってしまいます。しかもこれから伐るという56本が「タコ公園」に集中しており、ここを残すことがポイントになってきました。新しい苗木を植えるといいますが、伐られようとしている樹木の中には樹齢50年、100年という大樹もあるのです。
 「タコ公園」はすでに今年9月30日に閉鎖されましたが、その「お別れ会」には2000人の市民が集まりました。今もフェンスで囲われた公園を覗き込んで写真をとっている人、閉鎖されたことを知らず子どもを連れてきて、がっかりして帰っていく人がいます。
 市は「守る会」との話合いが続いている限り、樹木を伐ることはないと約束したにもかかわらず、市長が記者会見で「残すのは11本」と発表したり、議会に対して「今年度中に伐る56本」のリストを示したりしています。
 わたしたちはこのような市のやり方に抗議し、運動を続けていきます。
 この問題は調布市だけの問題にとどまらず、環境問題と民主主義・住民自治の問題でもあります。
 ネット署名も始めましたので、どうぞご協力くださいますようお願いいたします。

 署名には以下をクリックしてください。
http://goo.gl/4OXrn5

調布駅南口広場 樹木を守る会WEB班

調布駅周辺の街づくり 調布市サイト

 



 
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