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東京・ゲルニカ・重慶 − 空襲から平和を考える

2009年7月20日

山辺昌彦さん(「東京大空襲・戦災資料センター」主任研究員)

 

―――東京大空襲・戦災資料センターがDVDブック『東京・ゲルニカ・重慶 − 空襲から平和を考える』を刊行するとともに、写真展(7月22日から)など様々なイベント実施されます。その内容と趣旨をお聞かせください。
(山辺さん)
 東京大空襲・戦災資料センターは1945年の東京大空襲の被害の実相と戦争の悲惨さを語り継ぎ、いのちと平和の大切さを考えていく活動を進めてきました。
 私たちはこの度、東京大空襲を世界史の流れに置きなおし、1930年代のゲルニカや重慶での空襲とのつながりのなかで捉えてみることにしました。これまでの私たちの活動は東京大空襲の被害の実相を継承することが中心でしたが、実はかつて日本軍は重慶で空襲をしていたのであり、加害側だったということ、東京大空襲はドイツのゲルニカでの空襲や日本軍の重慶での空襲という流れの中で起こったということ、などの理解も広げようと考えました。
 現在東京大空襲の被害者がその補償を求める裁判が行われ、私たちも連携しています。また、重慶の空襲の被害者も裁判を行っています。日中の被害者同士の交流がはかられ、裁判と並行して空襲に関わる歴史研究とその交流の中で、新たな成果も生まれてきており、今回の写真展などでも披露することにしています。

―――東京大空襲・戦災資料センターには当時の様々な資料が展示されており、貴重な役割を果たしていると思います。展示の反響などをお聞かせください。
(山辺さん)
 センターは2002年にオープンしました。毎年1万人を超える方々に来館していただき、増築した2007年以降の来館者は毎年1万3千人を超えています。修学旅行その他で中学生たちがよく見学にいらっしゃいます。お父さんお母さんも子どもたちと一緒の来てくださいます。当時の被害者たちの裁判が始まったこともセンターへの関心に結びついています。また、テレビ番組で東京大空襲がとりあげられるなど注目されてきています。
 センターには被害者の多くの方々が当時の様子を物語る資料を寄贈してくださいます。最近では空襲で亡くなったおばあさんの眼鏡の寄贈を受けました。おばあさんの遺品の中にはこの眼鏡の他に戦争を恨むと綴った文章などもあり、さっそく展示しています。
 このように戦争の悲惨さを語り継いできていますが、センターの運営の財政的な基盤を確立することも大切であり、もっと多くの人々に来館してもらいたいし、募金も集めていきたいと思っています。
 戦争の被害は子どもや女性など社会的な弱者に集中します。このことを多くの人々に知っていただきたいと思っています。

―――山辺さんの日本国憲法の平和主義の規定などについてのお考えをお聞かせください。
(山辺さん)
 戦後、日本では戦争は悲惨であることが語り継がれ、国民の平和意識が定着してきました。日本国憲法の平和主義の規定はそのために大きな役割を果たしてきたと思います。紛争を戦争によって解決しようという動きがいまなお世界にはありますが、それは間違いだということを日本国憲法が謳っていることも重要だと思います。

―――空襲の事実とその被害の実相から平和を考える取り組みは重要だと思います。本日はありがとうございました。


 
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