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立ち上がろう!ボクらの働く権利のために − 北海道・憲法フェスティバル

2009年4月13日

川島英雄さん(弁護士)

 本年4月28日(火)18:30〜、札幌エルプラザホール(札幌市北区北8条西3丁目 札幌エルプラザ3階)にて、札幌で毎年開催している「憲法フェスティバル」を開催します。今年は「立ち上がろう!ボクらの働く権利のために」と題し、労働者の権利に関する事件を中心に活躍する東京の笹山尚人弁護士と、札幌で複数の労働組合などの役員を兼任して精力的に活動されている吉根清三氏を招いて、労働問題に関するトークショーを行う予定です。

「憲法フェスティバル」って?

  「憲法フェスティバル」って一体何?と思われる方は少なくないと思います。
  私が今回紹介する「憲法フェスティバル」は、「青年法律家協会北海道支部」という団体が毎年札幌で継続的に開催してきた、憲法をテーマとする市民集会です。

「青年法律家協会」って?

  「青年法律家協会」は、1954年、憲法を擁護し平和と民主主義および基本的人権を守ることを目的に、若手の法律研究者や弁護士、裁判官などによって設立された団体です。憲法フェスティバルを開催しているのはこの「青年法律家協会」の北海道支部のメンバーです。
  私は弁護士になった5年ほど前からこの「青年法律家協会北海道支部」に所属し、「憲法フェスティバル」の企画運営に携わるようになって現在に至っています。

「憲法フェスティバル」の歴史

  「憲法フェスティバル」は意外と歴史があり、初めて開催されたのは1986年のことと聞いています。当時は、前年の1985年に、国会に国家秘密法案(スパイ防止法)が上程されたり、教科書検定制度が合憲であるとの司法判断が下されたりと、憲法が危険にさらされた時期であったことから、憲法擁護運動の一環として、憲法の大切さを広めていこうという思いで開催されたということでした。
  古くは「憲法フェスティバル」といえば、青年法律家協会北海道支部に所属する弁護士が市民や学者、学生、演劇の専門家等とともに「憲法劇」を演じるものだったようです。
  近年になって形を変え、講演会、トークショー、コント、パネルディスカッションなど様々な形で開催するようになりました。ここ3年のテーマと内容は以下のようなものでした。

  2006年 「語ろう!憲法 PART2
             日本国憲法はもう古い?徹底検証 護憲VS改憲」
          コント「日本の憲法 いまむかし」ザ・ニュースペーパー
          模擬国会「200X年憲法改正国会」
  2007年 「STOP!格差社会」
          講演及びトークセッション
             ジャーナリストの斎藤貴男氏
             北海道大学法科大学院教授の道幸哲也氏
  2008年 「『構造改革』の検証を通して考える改憲論の問題」
          講演及びトークセッション
             一橋大学教授の渡辺治氏

私が「憲法フェスティバル」の企画運営に関わる理由

  私は、憲法を絶対に改正してはいけないとは思っていません。本当に必要な改正であれば、それはするべきだろうと思います。
  しかし、現在までに聞いてきた憲法改正の理由の中には、「本当に必要な憲法改正」と思えるものはありませんでした。にもかかわらず、世の中では意外と改正に賛成の人が多いようなのです。これはなぜなのでしょうか。
  この問いに対する答えはいろいろあるのでしょうが、私がもっとも正解に近いと考えている答えは、「世の中の多くの人が憲法の存在意義を知らないから」だと思います。
  世の中の多くの人は、この憲法研究所で紹介している内容や、伊藤真所長が講演などで話している「憲法は、国家権力に制限をかけて、一人一人の国民の人権を守るもの」という基本的な存在意義を知らないのではないかと思います。しかし、それは当然です。なぜなら、高校までの教育課程の中で教わることがないからです。最近、私は高校の授業にお邪魔させていただいて高校生を相手に憲法の存在意義を伝える活動もしていますが、多くの高校生の感想は「憲法がそういうものだということを初めて知りました」というものでした。
  このように、多くの人が憲法の存在意義も知らないままの状態で、憲法の存在意義を知らないがために「時代に合わない」といった感覚で改正した方がいいと思ってしまっていることは、とても深刻な問題だと思います。憲法改正は、国民がみな憲法の存在意義を知り、それでも改正が必要だと心から思えるときに初めて行われるべきだと思います。
  私は、このように、「本当に必要な憲法改正」が行われるようになるために、できる限り多くのみなさんが憲法の存在意義を知ることができるよう、少しでも多くの方に憲法の存在意義を伝えていきたいと考えています。先にご紹介した高校生を相手に憲法の存在意義を伝える活動もそうですが、この「憲法フェスティバル」も、少しでも多くの方に憲法の存在意義を伝えていくための大事な方法の一つなのだという思いで、「憲法フェスティバル」の企画運営に関わり続けています。

今年の「憲法フェスティバル」

  冒頭でご紹介させていただいたとおり、今年は「立ち上がろう!ボクらの働く権利のために」と題し、「ヨドバシカメラ事件」など労働者の権利に関する事件を中心に活躍する東京の笹山尚人弁護士と、札幌で複数の労働組合などの役員を兼任して精力的に活動されている吉根清三氏を招いて、労働問題に関するトークショーを行う予定です。
  世界的な大不況の中、長時間労働、低賃金、非正規雇用の拡大等、労働条件は厳しくなる一方です。真面目に努力してもワーキングプアに落ち込んでしまう人が増えている今日、人間らしく働き、生活することの意義が正面から問われています。労働者と家族が健康で安全な生活を送るために、今、私たちにできることを、二人の対談を通して皆さんといっしょに考えたいと思います。
  多くの皆さまのご参加をお待ちしています。

  日時:2009年4月28日(火)午後6時30分〜8時30分(開場午後6時)
  場所:札幌エルプラザホール
     (札幌市北区北8条西3丁目札幌エルプラザ3階 )
  講師:笹山尚人氏
      1970年札幌市生まれ。中央大学法学部卒業。2000年弁護士登録。
      第二東京弁護士会会員。東京法律事務所所属。弁護士登録以来、「ヨドバシカメラ事件」など労働者の権利に関する事件を中心に活躍。
      著作に、『人が壊れてゆく職場』(光文社新書)、『フリーターの法律相談室』(共著、平凡社新書)、監修に『しごとダイアリー』『教えて僕らが持ってる働く権利』(いずれも合同出版)などがある。最新刊は『労働法はぼくらの味方!』(岩波ジュニア新書)。
     吉根清三氏
      1949年札幌市生まれ。1986年から8年間、タクシー運転手として勤務しつつ明星自動車労働組合執行委員長を務め、1994年に離職後、現在まで副委員長。全国のタクシー運転手、自動車教習所労働者らで組織する自交総連北海道地連特別執行員。これらの経験を生かして、道労連副議長、札幌市内の労働者の「たたかう砦」として注目を集めている札幌ローカルユニオン「結」 副委員長などを兼任、道内各地域の労働相談、組合づくりなどに奔走。
  資料代:500円
  託児:当日は、託児サービス(有料・500円)をご利用いただけます。
 事前にお申し込みいただく必要がありますので、ご希望の方は、4月17日までに、下記の連絡先までお知らせください。
  主催:青年法律家協会北海道支部
  連絡先:札幌市中央区南1条西10丁目タイムスビル3階
札幌おおぞら法律事務所(弁護士川島英雄)
TEL:011-261-5715 FAX:011-261-5705

◆川島英雄(かわしまひでお)さんのプロフィール

上智大学法学部卒。
2003年弁護士登録(56期)。
札幌おおぞら法律事務所所属。
2007年から青年法律家協会北海道支部事務局長(現職)。
札幌弁護士会では憲法委員会に所属し、高校生に憲法の存在意義を伝える活動も行っている。

 


 
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