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いよいよ5月、「9条世界会議」開催
幕張から9条を世界へ

2008年4月7日

川崎哲さん
(「9条世界会議」日本実行委員会事務局長/ピースボート共同代表)
 来る5月4〜6日、「9条世界会議」が開催される。会場は千葉の幕張メッセのほか、仙台、大阪、広島の各地で、全国で総勢2万人規模となる。
 「9条世界会議」は、「武力によらずに平和をつくる」という日本国憲法9条の考え方を、現代の世界平和に生かそうという試みだ。私たちは「世界は9条をえらび始めた」という標語を掲げている。大げさに聞こえるかもしれないが、実際イラク戦争後、世界的な軍事化への危機感が広がり、地球規模で「非軍事」の主流化を模索する動きが、政府レベル・市民レベルともに活発化している。9条世界会議では、そうした動きの最前線にいる世界のNGO、国際機関などの有識者を百数十名日本に招く。
 幕張メッセでの基調講演者の1人は、北アイルランドのマイレッド・マグワイア氏である。北アイルランド紛争のなかで自らの家族をなくしたマグワイア氏は、「対話と非暴力による解決」を訴え、1976年にベティ・ウィリアムズ氏と共にノーベル平和賞を受賞した。現在はイスラエル、パレスチナなど世界を回り、紛争の非暴力解決を訴えている。
 「日本の9条は、戦争や暴力によらずに問題を解決するための、世界のモデルになる」とマグワイア氏は語る。「イラクをみてください。戦争や暴力が人々に何をもたらすのか、すぐに分かるでしょう。それとは異なるビジョンで世界を主導する国が必要なのです。」(@)
 もう1人は、アメリカの平和活動のリーダー、コーラ・ワイス氏である。ノーベル平和賞受賞団体の国際平和ビューロー(IPB)元会長でもあるワイス氏は、1999年にオランダで一万人規模の「ハーグ平和会議(HAP)」を主催した。そこでは「各国議会は、日本の九条のような戦争禁止を決議すべきである」という原則が宣言されている。(A)
 今から9年前のこのハーグ平和会議は、1997年の対人地雷禁止条約や98年の国際刑事裁判所条約の成立と並んで、平和のための地球市民社会パワーを象徴する動きであった。今世紀に入り、世界はテロ、暴力、新たな軍拡の波に覆われてきたが、2005年には国連とNGOの提携による紛争予防会議(GPPAC)が開催され(B) 、日本の九条をアジアの紛争予防基盤として活用しようとの提言が国連に提出された。06年には、世界平和フォーラム(WPF)がバンクーバーで開催され、世界の資源を軍事費から人々のニーズに回すと共に、世界各国が日本の九条のように戦争放棄を定めるべきであることを宣言した。(C)
 9条世界会議は、こうした世界的流れを受けながら、日本発・東アジア発の新たな一歩を踏み出すものである。中東やアフリカの紛争地からのパネリストを招いた「非暴力による紛争解決」のシンポジウムや、イラクで平和復興に取り組む青年とアメリカのイラク帰還兵の対話などのセッションがある。日本からは、ヒロシマ・ナガサキの経験と反核平和世論、米軍基地・日米安保と新しいアジアの平和の構想、「人間の安全保障」や武器輸出禁止などをいかに発展させていけるかが、課題となろう。
 会議では、政府・市民レベルでの行動提言を盛り込んだ「9条世界宣言」を採択するほか、同時期にジュネーブで開催されている核不拡散条約(NPT)準備委員会への特別声明や、7月のG8北海道洞爺湖サミットへの提言を採択する予定である。紛争予防ネットワークGPPACは、アジア太平洋の紛争予防に関する特別フォーラムを開催し、国連平和構築委員会への提言をまとめる。
 同時に、UA、加藤登紀子、FUNKIST、原田真二らによる音楽ライブ「9ALIVE」も開かれる。多くの参加を求めたい。賛同人やボランティアも募集している。

◆9条世界会議◆
幕張メッセ

5月4日(日) 全体会
 ○基調講演 マイレッド・マグワイア/コーラ・ワイス
 ○日本から 吉岡達也(ピースボート)/池田香代子(翻訳家)ほか
 ○ビデオメッセージ ワンガリ・マータイほか
 ○ベアテ・シロタ・ゴードン(アメリカ)/エマニュエル・ボンバンデ(ガーナ)/カルロス・バルガス(コスタリカ)/イ・ソクテ(韓国)
 ○トーク「イラク、アメリカ、日本」
  アン・ライト(米元陸軍大佐)/カーシム・トゥルキ(イラク)/雨宮処凜(作家)/高遠菜穂子(イラク支援ボランティア)ほか
 ○9ALIVE(音楽ライブ)
  UA/加藤登紀子/原田真二/FUNKIST
  亀淵友香/高橋竹山/ナターシャ・グジー/普天間かおり/AINU REBELS


国際賛同人のワンガリ・マータイさん(ケニア・グリーンベルト運動。2004年ノーベル平和賞受賞)。「後戻りするのではなく、前に進みましょう。戦争のない世界へ。すべての国が9条をもつ世界へ
 
国際賛同人のジョディ・ウィリアムズさん(地雷禁止国際キャンペーン。1997年ノーベル平和賞受賞)。「地球市民の一人として、9条を支持します
【jodyHeadshot-Micheline Pelletier】


基調講演者のマイレッド・マグワイアさん
【Peter McGuinness】
 
基調講演者のコーラ・ワイスさん
【cora.weiss】


【UAさん】
 

【加藤登紀子さん】

5月5日(月) 分科会
 ○シンポジウム:
 「世界の紛争と非暴力」 谷山博史、伊勢崎賢治、ワリッド・サレム(パレスチナ)
 「アジアのなかの九条」 権赫泰、ジョセフ・ガーソン、高里鈴代 ほか
 「平和を創る女性パワー」フローレンス・ンパエイ(ケニア) ほか
 「環境と平和をつなぐ」 アウキ・ティトゥアニャ(エクアドル) ほか
 「核時代と9条」 C.G.ウィラマントリー(スリランカ、元国際司法裁判事)ほか
 「日本の9条の今」 品川正治、伊藤真 ほか
 ○特別フォーラム:GPPAC、国際法律家パネル
 ○自主企画:米軍基地問題、平和教育など多数/ブース展示/ライブハウス/シネマ

各日とも前売1,000円、当日1,500円 (前売券は全国のローソンで)

広島 5月5日(月)アステールプラザ
仙台 5月6日(火)サンプラザホール
大阪 5月6日(火)舞洲アリーナ

問合せ:03・3363・7967(実行委員会)
HP

ロゴバナーをご活用ください。

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@ 岩波書店『世界』2008年5月号(4月8日発売)にマグワイア氏のメッセージが掲載されている。
A ハーグ平和アピール国際市民会議 「公正な世界秩序のための10の基本原則」の第一項目。B.リアドン他著『戦争をなくすための平和教育』明石書店(2005)所収。
B 武力紛争予防のためのグローバル・パートナーシップ(GPPAC)
<ピースボートHP内>
C グローバル9条キャンペーン編『5大陸20人が語り尽くす憲法9条』かもがわ出版(2007)所収。

◆川崎哲(かわさき・あきら)さんのプロフィール

「9条世界会議」日本実行委員会事務局長。
国際交流NGO「ピースボート」共同代表・地球大学コーディネーター。
「武力紛争予防のためのグローバル・パートナーシップ(GPPAC)」東北アジア地域事務局コーディネーター。核兵器廃絶NGOネットワーク「アボリション2000」調整委員。南山大学社会倫理研究所研究員(非常勤)。
著書に「核拡散−軍縮の風は起こせるか」(岩波新書、2003年=第1回日本平和学会平和研究奨励賞受賞)、「戦争をしなくてすむ世界をつくる30の方法」(合同出版、2003年)など。



 
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