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今週の一言

 

無謀な国の圧力に負けてなるものか

2008年1月28日

大川清さん(住民投票の成果を活かす岩国市民の会)

繰り返し示してきた移転反対の民意

 私たち岩国市民は2006年3月の住民投票に於いて「空母艦載機部隊の移転問題」にはっきりと「ノー」の意思を示しました。その後の市長選や市議選、県議選に於いても繰り返し繰り返し、私たちは「反対」の意思を示し続けて来ました。これは戦後62年間にわたって戦闘機の騒音に苦しめられ、米兵の犯罪に脅かされながら声を上げたくても上げることの出来なかった私たち市民の心からの叫びです。国は、この私たち市民の国民の一票一票に込められた心の叫び、重い声にこそ耳を傾けて心を傾けて政治を行なうべきではないでしょうか。それが主権在民、民主主義ということではないでしょうか。
 にもかかわらず国はこの声を無視して様々な圧力をかけてきます。基地の街に対するいじめ以外の何者でもない新市庁舎建設費への補助金カット、絶対に許すことなど出来ない無謀な愛宕山住宅開発地への米軍住宅転用案、そして五度にわたる市議会においての一般予算案の否決等々。その度に私たちは立ち上がり、声を上げ続けて来ましたが、中には「このままだと岩国市は国に潰されてしまう」と不安をぶちまける人、「どうせ国が決める事だから反対しても無駄だ」と半ば諦める人、また振興策目当てに容認を叫ぶ人たちもいますけれども、安心や安全、命と引き換えの振興策などあろうはずがありません。金と圧力で市民が分断されてしまうことが悔しくてなりませんが、今もし誤った決断をしてしまえば私たちは生涯しわたって後悔することになってしまうと思うのです。大好きな岩国を決して戦争の拠点としての街として子ども達に残したくはありませんし、騒音や犯罪に苦しめられずに安心して暮せる街として残すのは、私たち大人の責任です。命や平和、街の未来を決してあきらめることなく声を上げ続けていきたいと思っています。

私たち岩国市民は山口県民ではないのか!

 本来、山口県民でもある岩国市民の立場に立って国にもの言うべき立場の県知事が、国と姿勢を同じくし、岩国市長に恫喝をかけ岩国市民を窮地に陥れて艦載機の移転を遂行しようと致します。愛宕山住宅開発〈基地沖合移設の埋め立て土砂を得る為の後付け事業〉の赤字を巡っては県の責任が多大だと思いますが、その責任を、国に売却して米軍住宅転用というのではあまりにも岩国市民をバカにしています。
 岩国市民は長年の間、米軍基地に苦しめられ、それから守り助けてくれるはずの国からも苦しめられ、そして今、県からも苦しめられています。岩国市民は今、潰されそうになりながらも米軍を相手に、国を相手に、県までも相手に精一杯、本当に精一杯闘っています。どうか岩国市民を孤立させないで下さい。心からお願いいたします。

あまりにも露骨な米軍再編推進法案

 米軍再編推進法案は金で痛みを押しつけるあまりにも露骨な法案ですが、裏を返せばそうまでしなければ決してなし得ない大きな痛みということです。中にはいち早く移転受け入れの見返り振興策を求める声もありますが、これまで基地で街は潤ってきたでしょうか。官製談合で明らかなように多くの利潤は大手ゼネコンが吸い上げ、地元企業に利益が落ちることなど僅かでしょうし、私たち一般市民がそれで利益を被ることなど皆無です。むしろ経済成長期には航空制限で工場の煙突が削り取られたり、大きなプラントも建てられなかったり、また主要道路も基地で寸断されて都市計画も出来ずにきました。基地のおかげで、街の振興どころか発展が疎外され、痛みだけを負わされてきたのではなかったでしょうか。基地で街が豊かになることなど決してありませんし、安全や安心と引き換えの振興策などあろうはずがないと思うのです。

もう私たちは黙っていない!

 これまでの一連の動きをみても、なりふりかまわず何としても移転を強行しようとする国のあせりが見えてきたように思います。国はこれまで基地に対して声を上げることの出来なかった岩国市民に対して「高を括って」いたのでしょうが、住民投票以来、私たち岩国市民はもう黙ってはいません。市民を無視し、法をないがしろにしてまでも無謀な移転案を強行に推し進めようとする国や県に対して、沖合移設が「公有水面法」によって、本来の目的である「騒音対策、安心対策、跡地返還」から外れてはならないこと、「新住宅市街地開発法」によって愛宕山住宅開発地の米軍住宅転用という無謀な用途変更など絶対に許されないこと、厚木の爆音訴訟では国は爆音を違法と認めましたが、違法なものを岩国に持ってくれば違法でなくなるとでもいうのでしょうか。私たちが諦めず声を上げ続ける限り民意や法を無視した無謀な移転案など絶対に実現するわけがありません。米軍キャンプ座間や相模補給廠に苦しめられてきた相模原市の市民運動に「黙っていると100年先も基地の町」というスローガンがあります。騒音や犯罪に苦しめられず安心して暮らせる街、未来に誇れる街を子や孫に残す為に、もう私たちは黙ってはいません。全国の皆様のご支援よろしくお願い致します。

◆大川清(おおかわ きよし)さんのプロフィール

牧師。
サラリーマン生活を経て牧師に。兵庫、北海道の教会を経て、9年前に岩国教会へ赴任。
現在、日本キリスト教団岩国教会牧師、岩国幼稚園園長。
「住民投票の成果を活かす岩国市民の会」および「米兵の犯罪を許さない岩国市民の会」の代表。



 
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