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「ケンポー・ソング」を歌う

2007年2月26日

真思惟(まーしい)さん(アマチュア・フォークシンガー)
―――真思惟(まーしい)さんは「立憲主義の歌」「憲法25条の歌」「「知っていますか、もうひとつの義務を」「Article.9」といった「ケンポー・ソング」を歌っておられます。なぜ「ケンポー・ソング」を歌われるようになったのか、その動機・問題意識をお聞かせください。
(真思惟(まーしい)さん)
私は4年ほど前からアマチュアのシンガーとして60年代フォークソングなどを中心に演奏活動をしているんですが、私のオリジナルソングもつくりたいと思うようになったんです。まずは、どんなテーマの歌をつくるかを考えていました。私は30代の頃から憲法の本をよく読むようになったのですが、憲法の条文には言葉として惹かれるフレーズや単語があったこともあって、これらを歌にしようと思ったんです。

―――たとえば、どのようなフレーズや単語ですか?
(真思惟(まーしい)さん)
9条ですと、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し・・・」という部分ですが、「希求し」なんていう言葉などは心に残るものです。12条にある、「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて・・・」とか、97条にある、「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて・・・」などのフレーズも言葉として惹かれます。

―――憲法というと、多くの国民は9条についての知識はあり、その9条にメロディーをつけて歌っている方はいらっしゃいますが、12条とか25条の条文の歌って珍しいですよね。それと、立憲主義の歌というのは他で聴いたことありません。どうして立憲主義を歌にされたのですか?
(真思惟(まーしい)さん)
以前、憲法というのは99条から読むべきだということをある方からお聞きし、なるほどと思ったことがありました。その後、伊藤真先生などのお話を聞く機会があり、伊藤先生が99条の立憲主義の重要性をお話されたことも印象に残っており、ぜひ99条の歌をつくろうと思ったんです。

―――実際に憲法の歌を歌って、聴かれた方の反応はいかがでしょうか?
(真思惟(まーしい)さん)
憲法の条文に何が書いてあるのかわかった、という声を聞くことがあります。市民の皆さんが、憲法の条文に直接ふれる機会は、あまり多くないんだなということがわかりました。99条の立憲主義の歌を聴いた方からは「憲法を守らなければならないのは国民ではなくて、国会議員や公務員だったんですね。そうだったんですね」という声をお聞きしました。

―――今後も引き続き憲法の歌もつくり、歌っていかれるんでしょうか?
(真思惟(まーしい)さん)
はい。憲法の歌は今後も続けます。その際、私はまずは素晴らしい憲法の条文に曲をつけていこうと思っています。私は今日叫ばれているような憲法「改正」には疑問を持っているんですが、「憲法『改正』反対!」と叫ぶんではなく、今日の憲法が何を言っているのかを具体的な条文を歌で伝えていきたいと思っています。また、多くの人たちがすんなり歌えるような平和の歌もつくりたいな、と思っています。

―――真思惟(まーしい)がそのように思っておられる問題意識をもう少し聞かせていただけませんか?
(真思惟(まーしい)さん)
憲法って最高法規だから、「決まりの中の決まり」みたいに理解されていて、したがって国民は自分たちを縛るものだと思っている気がするんです。そのイメージを変えたいと思っています。
また、国民は憲法が定めている人権尊重には賛成しても、真面目な人ほど“あまり「権利」「権利」って言ってばかりいられない、できるだけ我慢しよう”と考える雰囲気があると思うんです。浦部法穂教授(名古屋大学)が「人権とは人間として正しいこと」と仰っているように、人権を主張することは決してわがままなことではなく、人間として正しいことを主張する。、それが人権なんだということを多くの人たちに知って欲しいと思っています。
最近、人権が守られなければいけない人、つまり、病気の人とか、職場で大変な苦労をしている労働者の人たちとか、そういう困っている人たちが、憲法の人権条項などを政府に守らせようというのではなく、むしろ憲法「改正」を求めてしまう雰囲気が出てきているように思うんです。そういう人たちの結構多くが、この間の「構造改革」に賛成したように思えるのです。働く人たちはみんなで手をつないでいける、そういう希望をどのように確かめ合い表現していくかが、すごく大事だと感じています。

―――最後に読者に伝えたいことがあれば、仰ってください。
(真思惟(まーしい)さん)
最近、歌とか、様々なグッズとか、いろいろと工夫して憲法を多くの人々に伝える努力が始まっていて、いいことだと思っています。私は歌によって憲法の価値を広げたいと思っていますが、憲法の条文の日本語としてのよさ、美しさというようなものを更に工夫して多面的に伝えられることが重要ではないかと思います。

―――本日はありがとうございました。共に工夫しながら頑張って生きたいと思います。


「立憲主義の歌」

作詞作曲 真思惟
引用   日本国憲法第99条

憲法 それは国の大切なきまりです
憲法 それは国の最高法規です

それではそもそも 憲法とはいったい
誰に守らせるために
つくられたのでしょうか

昔の支配者は自分の思うがままに
権力をふるうことができたのでした

そこで人々は権力をしばるために 
もっとつよいものをつくったのでした

そうです それが憲法
憲法は 国民が 
政治家に守らせるために
つくった きまりなのでした

憲法にしたがって
政治が行われることを 
立憲主義というのです

日本国憲法99条には
そのことが次のように
書いてあります

天皇又は摂政及び国務大臣
国会議員 裁判官 その他の公務員は
この憲法を尊重し
擁護する義務を負う

この憲法を尊重し
擁護する義務を負う

(※パソコンの機種によっては聞こえない場合もあります。ご了承ください。)

◆真思惟(まーしい)さんのプロフィール

アマチュア・フォークシンガー。1957年生まれ。
オリジナルCDとして「海しるべ」「僕たちの時代」「ケンポー・ソング」がある。
ホームページはこちら


 
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