法学館憲法研究所は、憲法を系統的に研究し、個人の尊厳の実現をめざす非政府組織としての自由な研究機関です

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グローバル9条キャンペーン
11.3「世界9条意見広告」を成功させよう

2006年10月9日

川崎哲(ピースボート共同代表)
「私は、一人の地球市民として憲法9条を支持します。−−もうこれ以上もうこれ以上の軍事化の必要はなく、多額のお金は我々が今直面している諸問題を解決するために使われるべきです。すべての国の憲法が9条を持つべきです。必要なのは、そのような国際キャンペーンを行うことであって、9条を日本から取り除くのではありません。」
−−ジョディ・ウィリアムズ(地雷廃絶国際キャンペーン、ノーベル平和賞受賞者)

世界の中の9条

 爆笑問題の太田光さんによる「憲法9条を世界遺産に」(集英社新書)がベストセラーになっています。見事なネーミングだと思います。安倍政権の誕生で改憲論議が加速しています。しかし、9条問題を日本の法律問題や政治問題としてのみとらえるのは、視野が狭すぎます。私たちは、9条がどのような歴史の中で生まれたのかという原点に立ち返り、日本が9条を持っていることが世界の中でどのような意味を持っているのかについて考えるべきです。太田さんの発言は、その意味で、非常に重要な問題提起であると思います。

2005年11月3日、東京とソウルで同時に「STOP9条改憲アクション」が行われた。
 9条は、戦争の放棄と軍隊の不保持を定めています。それは、紛争解決のために武力を行使しない、戦争につながる軍隊という存在は持たない、ということです。すなわち、「武力によらずに平和をつくる」という考え方です。国連憲章は、一般論として各国が武力行使を慎むことと、世界の軍備を最小限におさめることを定めています(i)。日本の9条は、それをさらに徹底させた平和主義を掲げているのです。そしてこの9条は、広島・長崎への原爆投下を含む戦争の惨害と、アジア太平洋への侵略戦争を二度と繰り返さないという世界に対する「約束」として生まれたものです。
 21世紀の今、世界は急速に軍事化しています。巨額の資金が軍備や戦争に投入される一方、格差は広がり、貧困と環境破壊が人間の安全を根底から揺るがしています。そんな中で日本の9条は、世界が進むべき方向を示す指針としての可能性を有しています。

グローバル9条キャンペーン

 「グローバル9条キャンペーン」は、世界の多くの市民に日本の憲法9条について伝え、「武力によらずに平和を作る」という9条の理念に対する支持とそのための行動を呼びかける運動です。

バンクーバー世界平和フォーラムにおける
「9条ワークショップ」
 このキャンペーンは、国連事務総長の呼びかけで始まった世界的NGOネットワーク「武力紛争予防のためのグローバル・パートナーシップ」(GPPAC)の東北アジア地域プロセスから立ち上げられました。2005年2月、日本、韓国、中国、香港、台湾、極東ロシア、モンゴルの平和NGOが東京で一堂に会し、「東北アジア地域における紛争予防」について議論しました。そして、日本の9条は「東北アジア平和の基盤として活用されるべきである」と提言しました。 (ii)これをきっかけに、アジアそして世界の共有財産としての9条を広める「グローバル9条キャンペーン」が開始されたのです。

世界の新聞に意見広告を

 私たちは、「世界同時9条意見広告」を展開しています。昨年は、戦後60周年にあたる8月15日に、世界9カ国・地域、12紙で意見広告を出しました。

バンクーバー世界平和フォーラムで「9条ブース」を出し、世界から集まったNGOに9条の意義を説明
 反響は大きく、世界各地から賛同や激励の声が寄せられました。中国、台湾、韓国、フィリピンなどのアジアはもちろんのこと、ロシアから、コスタリカから、オーストラリアから、ドイツから、「9条は私たちが模範とすべきものであり、日本はこれを放棄すべきでない」との応援のメッセージが届きました。
 ケニアの女性は、「世界は軍事費を減らし、アフリカの開発と環境のために振り向けるべきだ。日本が9条を捨てようとするのは、まったくの逆行だ」と述べました。米フィラデルフィアの女性団体は、「日本の9条を支持する。アメリカ政府は日本に9条改憲を迫ることを止めるように」と訴える署名を自主的に開始しました。
 これまでにさまざまな国際平和NGOや国連関連の平和会議が、日本の9条を支持する文書や決議を公式に採択しています。(iii)

求む!カンパと応援
 憲法公布60周年にあたる来る11月3日、「グローバル9条キャンペーン」は「世界同時9条意見広告」を昨年よりも拡大して実施します。今年は、昨年のアジアの他に、カナダ、スイス、フランス、ケニア、エリトリア、ヨルダン、エジプト等での掲載を準備中です。
 広告は、それぞれの国・地域の平和グループの協力により掲載されています。しかし、なんと言っても資金が必要です。世界同時広告には数百万円規模の資金が必要です。皆さまのご協力を心よりお願いする次第です。<11月3日意見広告カンパ締切:10月末日>

■■カンパの振込先■■
郵便振替口座00100ー1−630313
グローバル9条キャンペーン事務局
※通信欄に「世界同時意見広告」とお書き下さい。

■■問い合わせ先■■
03-3363-7561 グローバル9条キャンペーン事務局(ピースボート内、担当:松村)
HP:http//www.article-9.org
メール:article-9@peaceboat.gr.jp

(i)国連憲章第2条4項、および第26条。
(ii)GPPACについての詳細は、http://www.peaceboat.org/info/gppac/index.html 参照。
(iii)詳細は、「世界の中の憲法9条」(憲法−歴史・未来館ウェブサイト)参照。
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◆川崎哲(かわさき・あきら)さんのプロフィール

国際交流NGO「ピースボート」共同代表・地球大学コーディネーター。
「武力紛争予防のためのグローバル・パートナーシップ(GPPAC)」東北アジア地域事務局コーディネーター。核兵器廃絶NGOネットワーク「アボリション2000」調整委員。南山大学社会倫理研究所研究員(非常勤)。
著書に「核拡散−軍縮の風は起こせるか」(岩波新書、2003年=第1回日本平和学会平和研究奨励賞受賞)、「戦争をしなくてすむ世界をつくる30の方法」(合同出版、2003年)など。

 


 
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