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コント「憲法クン」がウケル

2005年10月17日


松元ヒロさん(ひとりコント)

―――松元さんは「憲法クン」というコントを演じておられますが、その想いをお聞かせください。
(松元さん)憲法ってのは僕たち国民を縛るんではなくて、僕たち国民が権力を持つ人たちを縛るものなんですよね。僕も以前は憲法ってのはいろいろある法律の親分くらいにしか理解していませんでした。しかし、違うんですよね。憲法は権力を持つ人たちを僕たちが縛るものなんですよね。僕がこのことを知ったときは目から鱗でしたね。このことはみんなに強く言っていいことですよね。
僕は憲法ができて50周年のときに水島朝穂先生(早大教授)と森川文人さん(弁護士)と一緒に「憲法クン」というコントをつくりました。それ以来ずっと演じているんですが、やがて60周年になろうとしている今日のほうがよりウケルようになってきています。
僕が客席のみなさんに「憲法って日本国民の理想だったんですよね」と話すとみんながシーンとなって聞いてくれて、そのうちウンウンとうなづいてくれるんです。そして拍手してくれるんです。みんながそういう話を待っていたんだと思います。みんながそんな反応をしてくれると僕自身もよかったと思う。気が楽になるんです。
僕は憲法前文を全部覚えて、お客さんの前で朗読します。憲法前文ってカッコいいですよね。これって文字を追うよりも自分が発声し、それが自分の耳にも入ってきて、聞いているとすごくわかりやすいですよね。詩のようにも聞こえる。力が湧いてくるんですよね。聞いているお客さんも「そうだよなぁー」と感じてくれる。
憲法ができたときに当時の文部省がつくった「新しい憲法の話」ってのもいいですよね。これもわかりやすい。カッコいい。

そこでこんどの憲法では、日本の国が、けっして二度と戦争をしないように、二つのことをきめました。その一つは、兵隊も軍艦も飛行機も、およそ戦争をするためのものは、いっさいもたないということです。これからさき日本には、陸軍も海軍も空軍もないのです。これを戦力の放棄といいます。「放棄」とは、「すててしまう」ということです。しかしみなさんは、けっして心ぼそく思うことはありません。日本は正しいことを、ほかの国よりさきに行ったのです。世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。
もう一つは、よその国と争いごとがおこったとき、けっして戦争によって、相手をまかして、じぶんのいいぶんをとそうとしないということをきめたのです。おだやかにそうだんをして、きまりをつけようというのです。なぜならば、いくさをしかけることは、けっきょく、じぶんの国をほろぼすようなはめになるからです。また、戦争とまでゆかずとも、国の力で、相手をおどすようなことは、いっさいしないことにきめたのです。これを戦争の放棄というのです。そうしてよその国となかよくして、世界中の国が、よい友だちになってくれるようにすれば、日本の国は、さかえてゆけるのです。
みなさん、あのおそろしい戦争が、二度と起こらないように、また戦争を二度とおこさないようにいたしましょう。

この気持ちで話しはじめると、お客さんはその中に入ってきてくれるんです。僕はいろいろなところから呼ばれてコントをします。保守的な団体から呼ばれて話をすることもあります。できるだけ多くのお客さんに喜んでもらえるよう工夫して話すんですが、そういうところでもほとんどの人は戦争はいやで、平和がいいと思っていて、憲法の理想に共感してくれます。

―――松元さんが憲法問題など社会性のあるネタのコントにこだわっている理由と想いをお聞かせください。
(松元さん)お笑いというのは庶民が権力のことを茶化したり、笑い飛ばして溜飲を下げたり、鬱憤を晴らしたりして、みんなでそれを確認しあうものだったんですね。昔からそうだった。しかしテレビに出るお笑いにはそれが少ない。みんな憲法のことを聞く機会が少なすぎる。だから僕のコントが喜ばれる。みんなそんな笑いを求めているんです。みんな鬱憤をはらしたい。そうですよね。サラリーマンは居酒屋でそんな話をしているんですよね。
憲法はアメリカに押し付けられたものだから変えようとか、時代も変わってきたから変えようとか、感情的に捉えられがちで、僕はそういうのは情けないと思う。憲法とは何かが国民の中で確認されていないんだと思う。
お笑いというのは、まずは自分たちの身近な問題から話が始まり、お客さんの注目を集めます。憲法の話をする時も自分たちの身近な問題から始める。そうするとお客さんは憲法が活かされていない日本社会はおかしいとわかってくれる。テレビにはそういうお笑いはほとんど出てこないから、僕は生(なま)でやる。自分がおもしろいと思うこと、おかしいと思うことをお客さんにおかしく伝えたい。心をこめて伝えたいと思うんです。

―――ありがとうございました。今後とも、それぞれの場で憲法の理念を広げていきたいと思います。

◆松元ヒロ(まつもと ひろ)さんのプロフィール

大学卒業後、パントマイマーとなり全国を巡るとともに、コミックバンド「笑パーティー」のメンバーとしてコントの世界に進出。1988年コント集団「ザ・ニュースペーパー」の結成に参加。村山元首相を演じ注目を集める。以後一人芝居やマイムのニュースなどキャラクターを活かした独特な舞台でその個性を発揮。1998年11月独立、ソロ活動に入る。
映画『9-NINE- 憲法九条は訴える! 』にも出演(その製作者・中橋真紀人さんも当サイトに登場
松元ヒロ・ソロライブ」は11月18日(金)に東京・立川のアイムホールで開催される。

 


 
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