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戦後60年、「平和のための戦争展」の取り組みについて

2005年8月1日
平山百子さん(平和のための戦争展実行委員会)
 1980年から始められた「平和のための戦争展」(略して戦争展)は、今年26回目を迎えます。私たちの戦争展は、現在全国各地で開催されている戦争展の先駆け的な存在です。
 戦争展の目的は、侵略戦争の実態・真実を戦争体験のない世代にしっかり伝え、精算していない戦争の問題が現在の問題につながっていることを知らせることです。そして何より、日本が再び侵略国にならないようにするためにはどうしたらいいか、観に来て下さった方に 考えてもらうことです。その方法は、多面的です。写真パネルの展示を主に、戦争体験者の証言(特に戦地での加害体験を持つ兵士の方の証言は1回目から行われている)やビデオの上映、そして近年は「特別展示」「特別企画」なども行っています。

私の平和を作る人になろう宣言コーナー

 20数年開催する中で、私たちの戦争展にもいくつかの変化がありました。
 変化の1つ目は会場のスペースの関係で、最近は戦争中使用していた品物の展示ができないことです。千人針や出征時の兵士のために書かれた寄せ書き等、「物」が訴えかけてくる言葉には、小・中学生も戦争体験者も耳を傾けます。今は、物に負けない展示とイベントに力を入れています。
 2つ目は実行委員会のあり方です。10回までは、戦争体験者が作る戦争展でした。
 しかし体験者が高齢化し戦争展の開催も危ぶまれる中、思い切った改革を行いました。それは戦争展を観にきて下さってアンケートに答えた参観者の方(15歳から39歳)に声をかけ、翌年から実行委員会に加わってもらうというやり方です。観る側から作る側へ。戦争体験者中心の実行委員会から戦争体験のない世代が中心となる実行委員会へ。「知らせたい」から「知りたい」へ。学びながら議論しながら作っていく戦争展。戦争体験者と体験のない者が「平和への思い」を共通に持ち、戦争へとつながる現在の諸問題に目を向けて、参観者に考えてもらう・・。新しいやり方による戦争展は、1990年からでした。時まさに「湾岸危機」が叫ばれていた年でした。戦争体験者がますます少なくなってきている現在。一つの言葉が思い出されます。「戦争体験者が一人もいなくなった時、日本はまた戦争を始めますよ」ある年の参観者の言われた言葉です。


若者たちによる
「平和をつくる人になろう!座談会」
 戦後60年の節目の今年。今年のテーマは「体験と向きあう」。戦後60年の節目の年だからこそ、ひとり一人が戦争体験に改めて向きあい、憲法改悪、戦争への道をくい止める力としてほしいと願っています。
 今年の戦争展は、8月12日から15日まで、新宿駅(南口)から徒歩5分のスペースゼロで行います。入場無料です。内容は下記の通りです。
写真パネルによる展示は、現在の日本の問題、戦争被害者・加害者の声。
 「特別展示」は「ナヌムの家・ハルモニたちの絵」。韓国のソウル近郊にある元日本軍「慰安婦」のハルモニ(韓国語でおばあさんの尊称)たちの絵を展示します。ナヌムの家とはそのハルモニたちが共同生活している家です。彼女たちは、日本政府としての謝罪、過去の被害に対する補償を求める活動を続ける一方で絵画の創作活動を行ってきました。今回ナヌムの家のご協力を得て展示します。今年採択される中学校の歴史教科書からは消されてしまった「慰安婦」。絵に込めた思いを観る方に受け止めてほしいです。

山東省での強制連行にかかわった
小山一郎さんの証言
 特別企画は連日予定されています。12日は「韓国・朝鮮人元BC級戦犯の証言。なぜ朝鮮人が戦犯になったのか?」李鶴来さん・内海愛子さん。13日は「教育の昔と今」、国民学校一年生の会の方による模擬授業、教育現場からの発言」。14日は「体験と向き合う」元731部隊少年兵だった篠塚良雄さん。戦争体験者の証言も連日聴くことができます。12日は強制連行に関わった元兵士の小山一郎さん、学童疎開の小林奎介さん。
 13日の証言は広島での被爆体験を出島艶子さんが語り、金子安次さんが戦地での証言をします。14日は戦災孤児となった体験を金田茉莉さんが、被爆証言は眞實井房子さんが語ります。15日は長崎で被爆した体験を米田チヨノさんが、また元中尉の金井貞直さんが三光作戦を証言します。14日には大型紙芝居の上演、ビデオの上映は証言の合間をぬって連日行います。
詳しくはホームページをごらん下さい。戦争展の会場で皆さまにお会いできるのを楽しみにしています。

◆平山百子(ひらやまももこ)さんのプロフィール

元教員。1989年に戦争展を参観し加害体験者の証言に出会い、翌年から実行委員となる。加害体験者のビデオ「証言−侵略戦争」(日本電波ニュース社)の制作にかかわる。撫順の奇蹟を受け継ぐ会東京支部会員。


 
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