今年も、「レイバー映画祭」が開催されます。「働く」「闘う」を中心に、憲法の今を見つめるドキュメンタリー映画が6作品、中には初公開の作品が3作品もあります。
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【案内チラシから】
2年以上続いてきたコロナ禍に加え、2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻で世界は大きく変わりました。日本の「平和・民主主義・人権」も重大な危機を迎えています。
これからどう生きていったらいいのだろう? 生活・労働はどうなるのだろうか?
今年で15回目を迎えるレイバー映画祭。今回も新作・話題作ぞろいでマスコミが伝えない「もうひとつの真実」をお届けします。是非お気軽にご参加ください。
日時:2022年7月23日(土)10.00ー17.00 (開場9.30)
会場:全水道会館4F大会議室(東京・文京区)
(JR水道橋駅「東口」2分・都営地下鉄三田線水道橋駅「A1出口」1分)
【プログラム】
9.30 開場
10.00ー11.10
●『島がミサイル基地になるのか~若きハルサーたちの唄』(湯本雅典・60分)
11.10ー11.55
●『プラットフォームビジネス「自由な働き方」の罠』(制作PARC/監督土屋トカチ・35分)
11.55ー12.25
●『あの空に帰ろう! JAL争議団12年目のたたかい』(ビデオプレス・20分)
12.25ー13.00 昼休憩35分
13.00ー14.00
●『日本に飛べ 連帯の道を ~サンケン闘争』(韓国KBS・50分)
14.00ー15.10
●『これから 「関西生コン事件」と私たち(仮題)』(全日本建設運輸連帯労働組合 2022年・60分(予定))
15.10ー15.25 休憩15分
15.25ー16.55
●『テレビで会えない芸人』(四元良隆・牧祐樹 2021年・81分)
トーク 松元ヒロ(予定)
17.00 終了
一般当日:1700円
前売り・予約:1500円
学生・20歳以下:無料
主催・問合せ・予約:レイバーネット日本
TEL:03-3530-8588 FAX:03-3530-8587
ネット予約
主催者団体ウェブ
予約者は当日1700円のところ1500円で入場できます。学生は無料ですがぜひ予約を入れてください。なお席を確保してはいませんので、お早めにご入場ください。予約締切は、7月21日(木)24時です。
【上映作品解説】
10.00ー11.10
●『島がミサイル基地になるのか~若きハルサーたちの唄』
監督:湯本雅典 2021年/60分
石垣島では、2019年3月から、陸上自衛隊ミサイル基地(隊員500人規模、東京ドーム9個分の大きさ)の建設が始まっている。しかしこの問題、島の人々の十分な合意が得られていない。疑問を持った28歳の若者たちが2018年暮れに始めたのが、住民投票運動。島の有権者の3分の1以上の支持が集まった。しかし、石垣市はこの要請を拒否。
その後、裁判闘争を行うも、敗訴。それでも、若者たちは運動を絶やさず続けている。「戦争の島にしてはいけない」と踏ん張っている若者たちの姿を追った。
11.10ー11.55
●『プラットフォームビジネス「自由な働き方」の罠』
制作:PARC/監督:土屋トカチ2022年/35分
GAFA始め、グローバル企業が提供する「プラットフォームビジネス」はコロナ禍でますます成長。私たちの消費スタイルや働き方も変えた。
ウーバーイーツに代表されるフードデリバリー・サービスでは、配達員はスマホひとつで「好きな時間に、自由に働ける」が、ウーバーと「アプリ使用」契約を交わし「個人事業主」として配達を請け負うため、事故に遭っても会社負担の労災保険はない。配達依頼や報酬の基準などを配達員は知ることも、会社と協議することもできない。「自由な働き方」がはらむ問題点を探る。
11.55ー12.25
●『あの空に帰ろう! JAL争議団11年目のたたかい』
制作:ビデオプレス 2022年/20分 初公開
JAL(日本航空)は2010年1月に経営破綻。大晦日にパイロット81人と客室乗務員84人が解雇された。解雇当時、人員削減目標は達成され、解雇時点の営業利益は1586億円。稲盛会長が「経営上解雇の必要はなかった」と記者会見や裁判で述べていたような解雇で、ねらいは「組合つぶし」だった。
それから11年。このまま切り捨てられるかと、新組合「JAL被解雇者労働組合」が2021年4月に結成された。争議団で初のネットTV「JAL青空チャンネル」も開設。合言葉は「あの空に帰ろう」だ。
12.25ー13.00 昼休憩35分
13.00ー14.00
●『日本に飛べ 連帯の道を ~サンケン闘争』
制作:韓国KBS 2022年/50分 初公開
コロナ禍で日本への遠征闘争ができないことを見越したサンケン電気(本社・新座市)による「韓国サンケン解散・全員解雇」が2021年1月20日に強行された。サンケン電気本社は、一貫して民主的労働組合の存在を嫌ってきたためだ。韓国サンケン労組は、ただちに会社前にテントを張り、闘いを開始。日本の労働者・市民も支援連帯行動に立ち上がり、本社は毎週、インターネットを通じたアピール行動が行われていた。
そんな最中、リーダー格の尾澤孝司さんがデッチ上げ逮捕される弾圧事件が起きる。韓国KBSのカメラマンは、日本と韓国を行き来して取材を重ね、今年2月にKBSスペシャル番組を発表。この放送は韓国内で大反響を呼んだ。
14.00ー15.10
●『これから 「関西生コン事件」と私たち(仮題)』
制作:全日本建設運輸連帯労働組合 監督:土屋トカチ 2022年/60分(予定)初公開
襲いかかる警察。次々に逮捕される組合員。ストライキやビラ撒きなど当たり前の労働組合活動が、日本ではいつから組織犯罪とされるようになったのか。無法地帯と化した生コン業界で、組合員という理由だけで仕事も奪われていく──。逮捕された組合員は延べ81人、組合脱退者500人以上。戦後最大規模の組合弾圧事件=「関西生コン事件」は、仲間と家族を引き裂き、強さを誇った組合は壊滅的危機に陥った。
だが、踏みとどまって、苦しみながら、もがきながら、ここから運動を立て直そうとする確かな胎動がある。関生支部の真実と現在を、ひとりの女性ドライバーを中心に描き出す。
15.10ー15.25 休憩15分
15.25ー16.55
●『テレビで会えない芸人』
監督:四元良隆・牧祐樹 2021年/81分
『テレビで会えない芸人』とは、松元ヒロのことです。高校まで鹿児島で過ごした松元ヒロを、地元の鹿児島テレビ放送が撮りました。
彼は年間100回以上も公演を行っているそうで、いつも満員の観客の前での熱演が写され、このドキュメンタリーでは奥さんなど内側も見せています。ぼくも何回か実演を見たことがあり、アベ・スガ・アソウなどなどを徹底的に笑い飛ばし、モリ・カケ・サクラなどをバッサリ切り捨てるわけですから、普通、テレビ局では怖くて放送できないのでしょう。
永六輔から「ヒロくん、憲法9条をよろしく頼む」と言われ、あの立川談志に「最近の芸人はサラリーマンばかり。本当に言いたいことを言わない。松元ヒロは本当の芸人」と言わしめたとのこと。いつも演じる「憲法くん」、日本国憲法前文を、本ドキュメントでも語ります。現憲法のすばらしさを改めて想わされます。そして松元ヒロが背負うリュックにはいつも「9」の札が下がっていました。「ポレポレ東中野」はほぼ満席で、何度も、何度も笑い声が起きました。(山名泉)
トーク 松元ヒロ(予定)
17.00 終了