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シネマde憲法
「憲法映画祭2019」(東京・武蔵野市)のご案内
 花崎哲さん(憲法を考える映画の会)

 「憲法を考える映画の会」も、おかげさまで50回目です。
 2013年春、安倍政権が改憲を具体的に言い出したことから「何とかしなければ」と始めたこの映画会ですが、相変わらず安倍政権が続いているばかりでなく、この6年間で「特定秘密保護法」「集団的自衛権容認」「共謀罪法」…と民主主義と憲法を踏みにじるような政策を強行し
改憲への道を突き進んでいます。
 そこで憲法記念日を前に、映画を見て憲法をみんなで考える「憲法映画祭」、今年は「安倍改憲のねらいを、映画から考える」というテーマで考えました。
 なかでも安倍改憲4項目の中の「自衛隊9条加憲」と「緊急事態条項(対応)」、その危険性を明らかにし、それを許さないためにどうしていったら良いかを考えていきます。
 今年の会場は、中央線・総武線吉祥寺駅南口2分の「武蔵野公会堂ホール」(350席)です。
 どうぞお誘い合わせて、いらっしゃってください。

憲法映画祭2019 (第50回 憲法を考える映画の会)
日時:4月26日(金)18:30~21:30
   4月27日(土) 9:30~18:30
   4月28日(日) 9:30~20:00
会場:武蔵野公会堂ホール(吉祥寺駅南口2分)

プログラム:
4月26日(金)開場18:30 テーマ:戦争に引きずり込まれる若者、子どもたち
19:00 「あの日の声を探して」135分 

4月27日(土)開場9:30 テーマ:軍隊は人のいのちを守らない
10:00 「天皇の名のもとに─南京大虐殺の真実」50分・1995年制作 
11:00 「証言 侵略戦争」43分・1991年制作
13:00 「蟻の兵隊」101分・2005年制作
15:00 「陸軍前橋飛行場─私たちの村も戦場だった」69分・2018年制作
16:30 「沖縄スパイ戦史」114分・2018年制作

4月28日(日)開場9:30 テーマ:戦争,ファシズムをつくるものは何か?
10:00 「ありふれたファシズム」129分・1965年制作 
12:10 講演 「ナチスの『手口』と緊急事態条項」
     東京大学大学院総合文化研究科教授 石田勇治さん
14:00 「ショック・ドクトリン」 82分・2009年制作
15:40 「ベトナムを遠く離れて」 117分・1967年制作
18:00 「共犯者たち」105分・2017年制作

■ 入場料:一般:1日券2500円 1回券(1作品)1000円 
    学生・若者(~30歳) 1日券1000円 1回券500円

「憲法映画祭2019」の映画を選んだねらい

第1日目 4月26日(金)今年から「前夜祭」を設けました。
 「戦争にひきずり込まれる若者、子どもたち」というテーマで、フランス・グルジアの合作劇映画『あの日の声を探して』を選びました。
 映画のキャッチコピーは、このようになっています。「88年『さよなら子供たち』 98年『ライフ・イズ・ビューティフル』 11年『サラの鍵』子供達はいつだって、絶望の中でも懸命に生きている─。」
 劇映画ではありますが、とくに若い人たちに「軍隊や戦争に、いつ自分たちが引きずり込まれるか」自分たちの問題であることをイメージしてもらいたいと思いました。

第2日目 4月27日(土)のテーマは「軍隊は人のいのちを守らない」
 日本国憲法はその前文と第9条で戦争を放棄するために軍隊と武器をもたないことを誓ったはずです。しかしすでに自衛隊に集団的自衛権を容認し世界中で戦争ができると決めた自衛隊を9条に加えることは、とりもなおさず「自衛隊を軍隊に,日本軍にしよう」とする策動です。
 では、日本の軍隊、日本軍はかつてどのようなことをしてきた軍隊なのか、その中で兵士はどのように戦争という殺人を担っていったのか、その結果、アジアの、沖縄の人々はどのように引きずり込まれ命を落としていったのかを兵士の証言を通して明らかにします。

 映画『天皇の名のもとに』は、日本軍が暴虐のかぎりをつくした南京事件を描いたアメリカのドキュメンタリー映画です。
 映画『証言 侵略戦争』は、侵略戦争を担った兵士の証言から「侵略戦争」の実相を明らかにしていきます。
 映画『蟻の兵隊』は、かつての戦地を訪ねる元兵士の口から「軍隊とはどのように人を壊していくか」を話したものです。
 映画『前橋陸軍飛行場 私たちの村も戦場だった』では,国家総動員政策によって戦争と軍隊が日本の民衆に強いたもの、そして「過ちを繰り返さないためにも『記憶を記録に』していく」ことの重要性を訴えます。
 映画『沖縄スパイ戦史』は,地域住民や少年らを日本軍(陸軍中野学校)がスパイとして戦闘に巻き込んでいった沖縄の地上戦を描きます。そしてその策動は現在の沖縄での基地建設や自衛隊配備につながります。

 憲法を亡きものにし、自衛隊を日本軍として戦争できる国にしようと画策する安倍政権と自民党の改憲のねらいをそこに見ることができます。

 第3日目 4月28日(日)のテーマは,「戦争、ファシズムを作るものは何か?」です。
 戦争をつくり出そうとするもの、戦争に反対するものを抑えつけ、国民主権と民主主義を壊して独裁体制を作るものは何か?安倍改憲の意図とねらいを明らかにします。安倍改憲案では「9条自衛隊加憲」に加えて、「緊急事態条項」を眼目としています。しかしこの「緊急事態条項」はいわば「戒厳令」です。大災害時や戦争を遂行させるために憲法や法律を超えて権力を集中させるためのもので,国会の承認を歯止めをなくし、三権分立を壊し、日本国憲法の基本でもある人権をも制限するものです。
 ヒトラーが独裁権力を掌握する過程で利用した「全権委任法」や「大統領緊急措置法」に酷似した言わば「ナチスの手口」です。

 映画『ありふれたファシズム』は、ヒトラーはなぜ独裁権力を手にすることができたのか、ナチスの台頭の時期にドイツ国民はどのようにそれを受け入れたのかを描いています。
 講演「ナチスの手口と緊急事態条項」。同名の書籍を書かれた石田勇治さんのお話を伺い、いま進められようとしている安倍加憲案の「緊急事態対応」と「ナチスの手口」の類似性、その危険について考えます。ではそのような「戦争はどのようにつくられるのか?」
 映画『ショック・ドクトリン』は、「緊急事態」の名目ともなっている災害対応から「戦争や災害などの大惨事につけ込んで実施される過激な市場原理主義」改革を告発し、その危険を訴えます。さらに「私たちはどう行動していくのか?」
 映画『ベトナムから遠く離れて』は、ベトナム戦争と自分たち映像作家,表現者の「距離」そして市民の反戦運動との「距離」について目を向けていきます。
 映画『共犯者たち』は、メディアやジャーナリズムに対する韓国の独裁体制の抑圧に抵抗し闘うジャーナリストの行動は、同じような「都合の悪いものに蓋をし」「反対を抑えつけ」「独裁権力を固める」安倍政権のやり方にどのような闘いと行動をしていけば良いのかを考える上でおおいに勇気づけられるものです。

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